京阪8000系 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

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平成元年に登場した今でも京阪のフラッグシップトレイン、エレガントサルーンこと8000系です。

 


登場当初は旧3000系の増結用車両として組み込まれていましたが、8000系目当てに並ぶ乗客が増えたことから編成単位での増備が行われました。以来京阪特急として30年を経た今でも第一線で活躍しています。

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2008年より現在の塗装になり、2010年よりリニューアルが行われています。リニューアル後も京阪特急のシンボルである鳩マークは健在ですね。


現在運用は京阪本線・鴨東線内で特急を中心に、送り込みの関係で急行にも使用されています。かつてラッシュ時を避けるように運用がされておりましたが、現在では「ライナー」なる種別の有料列車に使用されるようになりました。

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車内です。さすが特急用車両とあって落ち着いた車内となっています。2ドアセミクロスシートの車内です。

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車端部です。従来ここにも転換クロスシートが設置されていましたが、リニューアルを機にロングシートとなりました。・・それにしても、なにやらどこかのスナックのようですね・・。

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仕切り扉は赤外線センサー式の自動扉になっています。

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最前面です。こちらは転換クロスシートがそのまま残されています。窓も大きく良好な前面展望が楽しめます。

 

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天井です。吊り広告は一切ありません。またラインデリアは設置されず、カバーのかかった蛍光灯の内側に冷房吹き出し口が平行して並んでいます。吊革はドアから車端部にかけて設置されています。

 

ここ最近、プレミアムシート車に合わせてか反射式のLED灯に交換された編成が出て参りました。明るいのですが、特急車らしい落ち着きは無くなってしまったのが少し残念です。

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窓です。固定式で、2席に1枚が割り当てられています。日除けは横引きのカーテンです。

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珍しく車端部の窓にも目を向けてみます。ロングシート化にともない車内からの窓面積が減少しています。ですが横引きの小さいかわいいカーテンが設置されています(笑)


座席です。まずはメインのドア間の転換クロスシートから。リニューアル時にモケットが変更されました。


ヘッドレストカバーも円をモチーフにした赤色のもので、クールかつ現代風な仕上がりになりました。窓側にもしっかり肘掛も備わっています。座り心地はバケット形状が強調されながらも柔らかいもので、約1時間快適に移動することができます。

 

最前面の転換クロスシートです。ドア間と同一のものですが、前の窓にテーブルが設置されています。うれしい配慮ではありますが、ゴミの放置などに気を使わなくてはなりません。


さて車端部のロングシートです。停車駅増加による混雑緩和のためにリニューアル時に改造されたもので、京阪曰く「日本一豪華なロングシート」だそうです。一般的な通勤電車のロングシートではどうしてもクロスシートに比べて居住性が劣ってしまいますが、ここを普通のロングシートとしないのが京阪特急。同一列車内での格差を極力減らすため、ハイバック式としてヘッドレストのサイドを張り出したものにすることによってプライバシー性を高めています。区切りとしては3+2と言ったところで、区切りに座席の境目と手すりを設置しています。また袖仕切りは大型で、ドア横はもたれかかることを想定して幅が広いクッションを設置しています。

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座り心地は、なるほど日本一豪華なロングシートに恥じないものだと思います。転換する必要がないことから背ズリを自然な形にしているのが○。ですがドア横の仕切りであったり、壁際の座席に余裕がありません。どうせ一から作るのであれば、両端と手すりのある位置に肘掛を設置するべきだったのではないでしょうか?

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ヘッドレストカバーには「ELEGANT SALOON 8000 SERIES」と書かれています。

 

ロングシート上の荷棚にも座席番号が‥座り心地がよくなったとは言えロングシートですよ‥。


さて次に今でも人気のダブルデッカーです。始発駅では必ずこの車両の2階席から埋まっていきます。今や常時料金不要で乗車出来るダブルデッカー車もここだけですね。

 

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塗装変更が実施され、何やら塗装が某寝台電車みたいですね(^^;;

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内外にはこのようにエンブレムが有ります。

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全景です。この車両が特別料金不要ですよほんとに(^^;; 

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まずドアです。リニューアルされてからは化粧板の変更、LCD表示機、戸閉ランプの設置などが行われました。丁度画像上に点灯したランプが写っていますが、片開きドアでこの組み合わせは何か不釣合いですね(笑)

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ドア横には補助椅子が設置されています。補助椅子は京橋-中書島間のみ使用可能で、それ以外の区間ではロックされています。

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開けばしっかりと背もたれが出てきます。座り心地はあまり期待してはいけません(^^;; なんか背ズリと座面とを結ぶ白い布が安っぽいですね・・

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上下のアプローチは階段で、階上へは中央の、階下へは左側の階段を使ってのアプローチです。

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階上席です。実際はもっと電球色の強いものとなっています。

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天井です。見事に円を描いています。蛍光灯の内側に荷棚がありますが、この荷棚に乗せられる荷物とは果たして?(^^;;

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窓です。小さく低いため見下ろすのが最適でしょうか。柱に当たる部分に空調の吹き出し口がありますが、夏場はやはり日差しが暑いです。

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続いて階下席です。断面的にはこちらのほうが広いですね。

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天井です。照明が半間接式になっています。さすがにこちらはフラットですね。

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窓です。こんどはちょうどいい具合の高さに窓があります。柱にはアクセントとしてオシャレな照明がスタンバイ。

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階下席の階段を降りたところには1名分の補助椅子が設置されていましたが、近年この補助椅子は封印されて消滅しています。

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開いてみるとしっかり固定されました。

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さて座席です。以前はエクネス社製の中折れ機構のついた転換クロスシートでしたが、やはり折り返しが1時間ごとにある同系列の実態に即したのか、新3000系のような座席になりました。


シルエットからしてボテッとしていて、天井の関係上背ズリが低いです。持ち手は円を描いたデザイン性の優れたものですが、機能性には乏しいですねぇ。持ちにくいです。またこの手すりはヘッドレストを貫通しているわけではなく、押さえているのみです。なので画像を見ても分りますがヘッドレストカバーの長さがバラバラです。以前のエクネス社製の座席をモケット変更して使用していた時期は、ヘッドレストカバーが反り返って悲惨な光景でしたが今回は改善されているようですね。 

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スペースの関係上、この座席は固定式になっています。見た感じ転換機構もそのまんまですが固定されています。また持ち手もありません。ちなみにこのダブルデッカー、通路はカーペット敷きとなっている気合の入り様です。走行時も非常に静かな車内です。


続いて階下席です。座席自体は階上席と変わりませんが、側窓自体が高めに設定されている関係でセミハイデッキ化されています。


座り心地は階上席と変わりません。階上席とは一味違う視点で非日常を味わうのも悪くありません。

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最後に平屋席、今度は優先座席に目を向けます。車椅子スペースもありますね。

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天井です。基本的に他号車と同一ですが、やはり蛍光灯が電球色をしていることと、荷棚が樹脂の一枚板のものとなっていて、ここでもさりげなく格差があります。

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ロングシートです。ヘッドレストカバーを変えることにより区別しています。

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車椅子スペースです。こちらもインターホンの他にクッションが二本入っているなんとも至れり尽くせりな車椅子スペースです(笑)

 

プレミアムカー改造に合わせて、フリーWiFiの設置も全車に行われています。


リニューアルが施された8000系、新3000系が3ドアで登場したことを考えると、8000系は最後の正統派特急用車になってしまうかもしれません。この先いつまで走り続けるのでしょうか。