最近、水泳に力を入れているということは既報の通り


水泳の良さは「道具が少なくて済む手軽さ」
と書いたが、
厳密に言うと、大変大掛かりな「プール」という道具がいるから、
実はあまり手軽とは言えない。
プールという「場」があってこそ、ということになる。


他に良さを感じるのは、
●一人で出来る。
●自分ではコントロール不能な「水」という自然物を相手にすることで、自分の在り方を客観視出来る。
●他人のパフォーマンスを間近で観察出来る。
●ちょっとした変化や工夫がパフォーマンスにすぐに表れやすい。



などなど。



子どもの時に、水泳教習などで初めて手ほどきを受けた内容、
「蹴伸び」
や、
「ブクブク・パー」
などが、今になって、いかに大切かがよく分かる。



特に「蹴伸び」によって養成される「ストリームライン」が全ての基本であることが、
あえて教わらずに試行錯誤しつつ経験する中で、まさに「実感」できる。


やはり長年大切だと言われていることには、
それなりに意味や根拠があるのだ、と感心してしまった。



ストリームラインなどは、
私が様々なアスリートに力説している、
まさに「軸感覚」である。
いわば、串に刺さったおでん状態。
串の周りはこんにゃく、はんぺん、ちくわぶ、である。


大地に立っておこなうスポーツは、
その大部分が「大地から受けた力を、身体を経由していかに効率良く、手や胴体に伝えるか」
を目的にしているので、
そういう意味で軸感覚が重要であるわけだが、
水泳はむしろ「力を伝達する」ということでなく、
「力を(抵抗)摺り抜けさせる」為に重要であることも分かった。
(厳密には、手のひらの力の伝達にも関わる)




これが出来ないと、非常に効率が悪く、無駄が多い。
つまり、いくらアクセルを吹かしてもブレーキが掛かっていては意味がない。
やはり「軸感覚」が大事なのだと実感している。


それと、「姿勢反射」のちょっとした影響が大きいことも実感しやすい。特に頚の角度や使い方が泳ぎに及ぼす影響。



スポーツの基本。
いかに「余計なことをしないか」。




水泳を長くやっている人には当たり前の事が、
自らの身体を通して、知識と融合していくのが面白い。


とりあえず、目標は速く泳ぐことよりも、
美しく効率良く泳ぐこと。


ま、「スロースイミング」ですかな。