空回るオノ・ヨーコ | セシルのブログ ~薄ら笑いに犬を添えて~

セシルのブログ ~薄ら笑いに犬を添えて~

私、セシルの日常を書いたり書かなかったり。愛犬ゴンが遠い目をしたりしなかったり。
そんな薄ら笑い程度、毒舌未満のブログです。

またすごい新人が入ってきた。


その人はパッと見年齢38~42ぐらい。

3年はカットしていないであろう、腰まである長~~い髪を、愛おしそうに見つめながら、頭皮をバリバリバリッとかきむしる。


その頭皮から5センチぐらいは、油でベットリ。



家では間違いなくグレーのジャージ上下を着ていて、そのジャージは年代モノすぎて、洗濯によるまさつの‘イボイボ’がそこかしこに出来ていて、ジャージのすそはゴム入りで、愛用の自転車は、前カゴは標準装備だけど、後ろにもオプションでカゴをつけていて、そのカゴに入っているエコバックは、当然ポイントをこつこつ貯めて、‘意外とこのバック、使い易いんだよね’とかいってミスドのバックを使っているのが、容易に想像できる人物。



ついたあだ名は‘オノ・ヨーコ’



‘こりゃまた陰気臭いのが入ってきたな・・・’



というのが私の第一印象。


すでに噂は耳にしていた。



「新人3人入ってきて、すでに二人辞めた。」


㋝「で?残ったのはどうよ?」



「・・・・・・・・・・・・・・・・。

すごいよ。」


㋝「・・・・・・・・・・わかった。みなまで言わんでもいい。」



本当にみなまで言わなくても、数秒横に座ってみてるだけで、痛すぎるのがひしひしと伝わってきた。



うっかり横にすわった私。

さっそく仕事開始してたら、私が2件終わってるのに対し、オノヨーコは1件の半分も出来てない。



イラッ。


(何やってんだ??何で固まってんだ?こいつ・・・。)



覗きこむと、どうやら入力できる範囲が、文字数を越えているため、どうしていいか分からない様子。



私にはそう見えた。



でも実際は違ってた。


そもそも字が読めなかったんだ・・・オノヨーコって。



イラッ。


わからないことがあるなら、回りに聞けよ。

でないといつまでたっても何も出来ないじゃないか。


イライライラ。



オノヨーコ。固まり続ける事、15分。



あんたね、ちょっとした冷蔵庫で冷やしたフルーチェが出来上がる時間よ?


何やってんの!?

ムキィィィィィーーー!



㋝「ちょっと!!どうしたのよ!?時間かかりすぎだよ!?わからないんだったら、社員さんにでも回りでもいいから聞いて、さっさとやりなさいよ!」



オノ 「は、ハイ!!申し訳ございません・・・。」




申し訳ございませんって・・・。



あたし、あんたのお客様じゃないんだけど。

声、でかいんだけど。



その後。


横に座ってるから、いちいち視野に入るんだけど、どうも電話の問い合わせにも、誰にも何も聞かずに、対応してる。


入って1ヶ月もたたない新人が、一人で対応できるはずないんだけど。



もうこうなったら完全に私はオノヨーコの虜。

本来の耳の機能を遥かに上回るほどの能力を駆使し、その耳の大きさ通常の2・5倍はあんじゃねぇの!?ぐらいのダンボで聞きまくってた。



(え?アンタ今、なんて言って返答した??なんか・・・おかしくないか・・・??)



社員にいいつけた。



オノ・ヨーコ、席移動させられてた。


社員の横、べったづけで座らされてた。



そして彼女にはある指令が出された。



‘電話も出なくていい。書類も触らなくていい。ただ、ファックスを取りにだけ行って、皆のゴミを回収・シュレッターだけかけて。’と。




ナンデス??ソノシゴト??

ソレデ、ワタシトオナジ ジキュウデスカ??



燃えてなくなればいい・・・。



しかしな。

オノ・ヨーコは只者じゃなかった。


ファックスの目の前にいるのに、鳴ってるのが気づかない。

取りに行ったつもりが、‘鳴ってるファックス、それじゃねぇーよ!’



驚きのソラ耳。


皆のデスクには、それぞれ破棄する書類をカゴに入れてて、適当に回収してシュレッターかけるんだけど、それをいそいそと始めたオノさん。


たくさんの書類をカゴに入れすぎて、重すぎ。

結果、バサバサバサ~~ッつって仕事中の人のデスクにぶちまける。



「す、すいません!!」


と慌てて回収。




したらしばらくして誰かの悲鳴が聞こえた。




「ない!!ないないない!!今さっきまでココにあった書類がないよーーー!」




全員嫌な予感がした。



さっき、オノさんってゴミを回収→まき散らかす→慌てて回収→シュレッター。



もはや疑う余地なし。


ご本人に確認。

本人無意識だが、間違いなく犯人だろう。



結果。

3月いっぱいで契約打ち切り。


クビですね。


そりゃそうだろうよ。


今までここまで何やってもダメな人、初めてみた。


今まで何の仕事して生活してたんだろう・・・。


生きてるのさえ不思議だ。


もっと不思議なのは、実は33歳でちゃっかり彼氏がいる事が、一番不思議でかつ腹立たしい事。


あの左手にチラリと光る指輪は、‘見栄’ではなかったのね・・・。


チッ。


ゴン?ゴン~~~!!

触らせてくれ。


癒してくれ。


おまいしかいないよ、あたしゃ・・・。






寝てるじゃないか・・・。



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