雨が降ればいいのに…
私は晴れ渡った空をうらめしそうに見つめた。
もうすぐ夏祭りが始まる。
一年に一度の町の納涼祭だ。
みんなはしゃいで、たのしそう。
ほらまた、子どものはしゃぐ声。
外を見ると、真っ赤な浴衣を来た女の子が、
父親らしき人に肩車されて、笑っていた。
「楽しそう、私も夏祭り行こうかな?」
と誰もが思うだろう、ほほえましい光景に
私は思わず、大きくため息をついた。
夏祭りは嫌いじゃない。
毎年行っているし、すごく楽しみしている。
今年も楽しみにしていた。
でも今の私は、違う。
夏祭りになんて、中止になればいいって思ってる。
雨が降ればいいのに、心の底からそう思う。
ほらまただ。
外を見ると、浴衣着て一生懸命おしゃれした若い女の子が、
同い年ぐらいの男の子に手をひかれて、恥ずかしそうに歩いていた。
「いいな、私もあんな風に…」
誰もが夢見る浴衣姿。それなのに、私は
なぜかいらつきを覚えた。
浴衣着てみたい。浴衣だってお金ふんぱつしてかわいいの用意したのに、
髪だって、浴衣に合うように一生懸命伸ばしたのに…
それなのに!どんどん、怒りは募っていく。
夏祭りなんて、夏祭りなんて、中止になればいい。
雨が降ればいい、私は叫んだ。
でもその声は、いきなり上がった花火の音にかき消されてしまった。
その途端、私の心の中で何かがはじけた。
そして、涙がとめどなく流れ出した。
もう叫べなかった。代わりに嗚咽が止まらなかった。
でもだれもその涙には気づいてくれない。
でもだれも私の声には気づいてくれない。
みんな、みんな、夏祭りで、はしゃいでいるから。
雨が降ればいいのに…
夏祭りなんて、夏祭りなんて、
夕立で私の顔みたいにぐしゃぐしゃになってしまえばいいのに…
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うお~、また書いてしまったヽ(;´ω`)ノ
読んで、沈んでしまったらごめんなさいm(u_u)m
でも本当に今私、そんな感じなんです。
夏真っ盛りだというのに、何にも予定入んなくて…
ああ、昔は独りでも何にも寂しくなかったのに、
何なんだろう、この悲しさは。
あ~、遊びたい!!