十年来の信用もわずか三日で崩壊。


後代の人は、何ゆえ彼が、自分で自分の棺の釘を打つ愚かな真似をしたのか、理解に苦しむことだろう。


こちらコチラ酷評正当に評価したhonto(旧bk1)ですが、わたくしの物した内容など、世間のあちこちで上がる怨嗟と憤怒に比べれば、ヌルいヌルい。それこそ春風みたいなもんですわ。


旧bk1の一番の売りは、その日の新入荷一覧のコーナーであり、いわゆる本好きのヘビーユーザー、大量購入者はここで日々の新刊をチェックして、気に入ったものをこれまた日々ガンガン注文するという購買パターンであったのだ。大型書店にアクセスしやすいわたくしなどは、目星を付けたラインナップをいきなりオーダーすることに躊躇して、中身をチェックしてからリアル書店で買うということが多いが、それでもbk1を使う頻度は高かった。まして大型書店に行けない地域の、また行ける距離にあっても時間的になかなか訪れることが難しい「本フェチ」にとっては、bk1の「新入荷一覧」は、大袈裟でも何でもなく、「情報と購買の生命線」なのである。第一、これは他に代替ツールがないからな(なので、ポイントとかギフト券が最重要事項ではない)。要は、上得意であればあるほど、今回のリニューアル改悪は、「裏切り行為」という訳です。


・他サイトにない長所と優位性の破壊と虐殺。
・単純で基本的なことすら果たせなくなった検索機能。
・それらに伴い、根こそぎ総崩れとなった商品データ。
・競合にもはや及ぶべくもないか、後塵を拝する物流状況はそのまま放置。


当然、大口顧客は雪崩を打って他書店や他サイトへ流出するだろう。もはや何一つ良いところがないサイトだからだ。何でもそうなのだが、一度去った利用者はそう簡単には二度と戻ることはない。改善したら戻ってくると踏んでいるヤツは馬鹿だよ。ともあれ、本来ならば即座に旧bk1の仕様に戻さないと死活問題になるのだが、利用者に対していったん新サイトに新規登録させた以上、そんなことは技術的に難しいのではないか。そして新サイトは、「電子書籍」と「グループ企業の実店舗」との三者連携などと謳っているが、まず電子書籍など私はハナから信用していない(ここでは縷述しないが、要はメディアとしての信頼性)。それどころか、当の電子書籍の利用者からもそのインターフェイス(電子書籍ストア)が酷評されているではないか。実店舗の部分にしても、他ストアとのリンケージもなく、イベントや所在地の情報などが表示されるだけでは、これも何の意味もないし、要らない。


顧客と売上の喪失が必至である以上、遠からずhontoというサイト、少なくともその書籍販売サイトは遠からず市場から退場することになるだろう。商品と顧客の現実を無視、必要な事前検証すら欠いた、サイト作成者の頭の中だけで捏ね上げて取りあえず作ってみました、という「やっつけシステム」が辿る道でもある。長年付きあってきた顧客を裏切った天罰はテキメンであったのだ。


で、コチラで「公開質問状」として取り上げたhontoへの照会に対する返事が、丸二日経ってようやく返ってきた。本来なら非公開にすべきものだが、ここまで問題が大きくなってしまった以上、次回以降の記事にて公にするのが適切である。イヤもう、大笑いしてしまいました(゚∀゚)。