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中国、習政権は問題児

「米議会が中国を非難決議へ 」
(産経新聞 6月14日)
 米上院外交委のメネンデス委員長(民主)やルビオ上院議員(共和)ら超党派3議員は13日までに、中国が東シナ海や南シナ海で繰り返す威圧的な行動が周辺地域の「緊張を高めている」と非難し、対話による平和的な領有権問題の解決を促す決議案を提出した。

 オバマ大統領は米中首脳会談で、習近平主席に「日本が米国の同盟国であることを認識する必要がある」と軍事的な挑発行為の継続を強く牽制している。
議会としても、米政府を後押しする狙いがある。

 上院は2011年にも南シナ海問題で、中国非難決議を全会一致で採択しており、今回も可決される可能性が高い。

 決議案では、軍事挑発の具体例として、
①今年1月に発生した中国海軍艦艇による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射や、
②4月の中国公船(海洋監視船)8隻による尖閣諸島の周辺領海への侵入を例示した。
③尖閣諸島を「核心的利益」と位置づけ、周辺海域で軍事力を誇示するなど「一方的な手段」を取っていると批判。
④中国共産党機関紙、人民日報が沖縄県の帰属を「未解決の問題」とする論文を掲載したことも盛り込んだ。
⑤南シナ海でもベトナム調査船の探査ケーブルを切断し、
フィリピンと領有権を争うスカボロー礁を封鎖したと指摘。
 領有権を誇示したり、現状を変えるための「威圧、脅迫、武力行使を非難する」とした上で、関係国に自制を促している。


「中台会談 『統一』へ対話と圧力」
(産経新聞 6月14日)
 中国共産党の習近平総書記は13日、北京の人民大会堂で台湾の与党、中国国民党の呉伯雄名誉主席と会談した。昨年11月の習指導部発足後、中台間の最高レベルの会談で、悪化している中台関係を修復させる狙いがある。

 中国国営中央テレビ(CCTV)によると、習氏は会談のなかで、「中華民族の偉大な復興のために、両岸(中台)の協力を強化すべきだ」を趣旨とする4つの提案をした。

 これに対し、呉氏は「台湾独立に反対するのは国民党と共産党の一致した立場だ」などと応じたが、習氏が積極的に推進しようとしている台湾との当局間による政治対話については、消極的な反応を示したとみられる。

 中国メディアが伝えた会談内容によると、領土、主権、中華民族など政治的な言葉を多用した習氏に対し、呉氏は経済、社会、文化交流の重要性を強調。中台統一問題への双方の温度差が浮き彫りとなった。

 習氏は台湾と海峡を挟んで向かい合う福建省で、地方指導者として約17年間勤務した。台湾との豊富な交流経験があり、中国の最高指導部のなかで最も台湾問題に詳しいといわれる。

 習氏に近い共産党筋によれば、習氏が提唱している政治スローガン「中国の夢」のなかに台湾との統一が含まれており、習氏は任期中に台湾問題を前進させたい思いを持っているという。
 しかし、習政権の発足以降、中台関係は逆に悪化している。習政権の「対外強硬姿勢」と「拡張路線」を台湾の馬英九政権が警戒し、中国と距離を置き始めたことが最大の原因だといわれる。

 馬政権は尖閣諸島の問題で、台湾との“共闘”を望む中国側の意向にそむく形で、4月に日本との間で同海域の漁業権をめぐる取り決めに調印、中国当局は不快感を募らせていた。
 また、北京の民主化運動が弾圧された天安門事件から24周年となる今月4日に、馬総統は中国当局に「異議を唱える人々をも受け入れ、待遇を改善すべきだ」と注文をつけたことなどで、中国をさらにいらだたせている。
 共産党指導部内では、台湾への報復措置として「胡錦濤政権期から実施している台湾の経済優遇政策を見直すべきだ」との声も高まっている。

 中国の台湾問題研究者によれば、「習主席は最近の台湾の動きにかなり不満をもっており、会談は友好的でなかった可能性もある。習政権はこれからは経済問題で台湾に圧力を加えつつ、(中国が統一を目指す上での)政治対話問題で、譲歩を引き出そうとするだろう」と話している。
  ~~ 情報は以上 ~~

習近平は、よく「中華民族の復興」と言うが、それを言うなら国民を幸せにしろ。民主化運動を弾圧して何が中華民族の復興か。人権、格差、環境など国内に問題が山積している。国内問題に専念しろ。
「中華民族の復興」はウソっぱち。本音は「中華帝国の復興」。

習近平は太子党で2世、お坊っちゃん。やり方が露骨で強引。金正恩なみに思考が幼稚。
(今振り返ると、胡錦濤 前主席が紳士に見える)

各国は、そういう習政権を懸念視している。


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以 上