正直ブログを書くのがこんなにしんどいのは初めてだ。
なんと言ったらいいんだろ…、とにかく言葉で表現すること自体が自然の摂理に反しているようにおもってしまう。
それぐらい旅、そして少し大袈裟な言い方をすれば、これまでの人生っていう大きな枠組みの中でもあまりにインパクトが強すぎる経験だった。
皆既日食当日の朝、起きてみると二重の虹。なんだかちょっとだけ幸先良い予感。
ただ相変わらず雲が多い、そして時々降る小雨。
イースター島と言えばやっぱりモアイ。
モアイと一緒にこの世紀の瞬間を共有するのもよかったけど、人が多すぎるのも嫌だった。
なのであえてほとんど人のいないイースター島最高峰のテレバカ山まで行くことにした。
雲の合間に時々顔を出す太陽。晴れ間が見えてはみんなで踊り、曇がかかればまたも不安が付きまとう。
そして現地時間12時過ぎ、とうとう月が太陽を隠していく。
少しずつ、また少しずつ欠けていく。
かなり晴れ間はひろがっていたが雲の流れは依然速く、陽が出たかと思えばまた隠れるといった状態が続く。
とにかくずっと空を見上げ奇跡の瞬間を待ち続けていた。
侵食が進み、三日月状の太陽がさらに小さくなり始めると、あたりが暗くなり虫が鳴きだす。
そろそろ皆既時間というところでまた厚い雲が覆う。
「奄美のリベンジ果たせないまま終わるのか…」
そんなことも頭をよぎる。
ただ雲の流れは速い。
心の中でずっと雲が去ってくれることを願った。
今回の日食は4分強。
風は流れる。
雲が切れる。
そして…
あらわれたのは黒い太陽。
その周りにコロナとプロミネンスも浮かぶようにみえる。
辺りは星も見えるが夜とも早朝とも言えない独特の闇。
思考の一切が停止する。
そして
ダイヤモンドリング…
一瞬の出来事。
言葉にならない。自然と涙が出てくる。震えがとまらない。
段々と太陽はいつもの姿を取り戻していく。それでもみんな呆然と立ち尽くしたまま。
ずっとテントで寝食を共にしたメンバーみんなで最高のハグ。
全てが幸せすぎた…。
太平洋に浮かぶ本当に小さなこの島での皆既日食。言葉はもういらないよね。
あっやっぱ最後に一言、太陽系に生まれてきてよかったーーーーー!!!!!
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