パナマという国 | 世界遺産ブログ

パナマという国

世界遺産ブログ-パナマという国
パナマ。一般にはパナマ運河で知られる国である。運河が結ばれていることからも分かるように、アメリカ大陸において太平洋・大西洋間が最も狭まる地点に位置している。東西に細長く、西側ではコスタリカ、東側ではコロンビアという国に接している。


実はこの国、前回までに紹介した「国境を越える世界遺産」と「越えられなかった世界遺産」が、同時に存在する国でもある。


コスタリカとの国境沿いには、「国境を越える世界遺産」として「タラマンカ山脈-ラ・アミスター自然保護区/ラ・アミスター国立公園」。「ラ・アミスター(La Amistad)」とは、スペイン語で「友好(友情)」を意味するように、この世界遺産は両国の友好関係を深めるために作られた国際自然公園でもある。


これに対し、コロンビア側の国境は対照的である。武器や麻薬の密輸が行われたり、ゲリラの巣窟にもなるなど、その国境地帯は極めて治安が良くない地域になっている。「ダリエン国立公園」と「ロス・カティオス国立公園」は、ほぼ同じ生物相を持つにもかかわらず、世界遺産としては別個に登録されている。