除夜釜という茶会をすることにした。
念願であった。
今年は特別という気持ちで、いろいろ道具とお点前を考えた。
何しろ、大震災暮れになり北国から届く便りも悲しい!
やはり、最初に献茶して始めようと考えた。
なかなか、たった一人でお客様をもてなそうというのは難しそう。
今日は兎に角お道具を出してみた。
取り合わせは、頭で考えているだけではダメなのである。
やはり、畳に置いてみて考えたほうが良い。
始めに茶入れが決まる。
やはり今年は織部、黒織部にする。
おも茶碗は大樋年朗さんのもの。
怖いが重ね茶碗で下は黄瀬戸、先代山口錠鉄。
お薄の茶碗は、茶室披きのお祝いに頂いた二つの茶碗をと置いてみた。
最後に、なかなか決まらなかったのがお薄器。
やはり、山と寺の蒔絵にした。
煩悩を除く108つの除夜の鐘、聞こえはしないがその気持ちにはなりたいという心が最後の迷いを払う。
やはり、取り合わせは考え過ぎてはだめなのだと思う。
茶会も同じ、道具の価値ばかりに気を取られて大事なテーマに外れるというのは怖い。
素直な、自然にあるがままの自分を出せればそれでよいのだと今回は思った。
ちょうど新しい生徒さんが来たので、お道具を試しに使ってもらう。
やはり、お点前の流れでお道具はさらにいきると感心した。




