2012年04月08日(日)
陥没乳頭にも負けず、舌小帯にも負けず
テーマ:母乳育児
陥没乳頭とか扁平乳頭という言葉を聞いたことがありますか?
乳頭は、赤ちゃんにとっておっぱいを飲むために大切な場所です。
ある程度の大きさと高さがあって、(乳輪部も含めて)柔らかく伸びてくれると、
赤ちゃんは簡単におっぱいを飲むことができます。
逆に、高さがない場合には、吸い付くところがない、というわけですから、
生まれたばかりでお口が小さい、お口や顎の筋力がない赤ちゃんは、
乳輪までしっかりお口の中にくわえこむことができす(← これが母乳育児成功のポイントです
)
おっぱいが飲めないという死活問題になってきます。
先日伺ったおうち、お産はとっても簡単で、3kgほどの元気な赤ちゃんをスポンと産み落とし、
ママは元気いっぱいで赤ちゃんとの生活を始められる、と思いました。
ところが、思わぬところに落とし穴が。
ママのおっぱいは、陥没乳頭だったんです。
妊娠中から、おっぱいの手入れはしていて、乳首もひらべったくないから問題ない、と思ってらしたんですね。
ところがこのママの場合、乳輪をつまむと乳首が引っ込んでしまう、というタイプだったんです。
こういうタイプの場合、赤ちゃんがおっぱいを飲むために乳首を吸い出そうとすると、
乳首は逆に引っ込んでしまい、おっぱいは出てきません。
そんなややこしいタイプだったなんて、初めてのお産だったこのママに、わかるはずもありません。
陥没乳頭であっても、赤ちゃんが力強く上手に飲んでくれると、
徐々に乳首が出てきて、問題なく母乳育児ができるようになる、という場合が多いのです。
授乳前に、乳輪部を柔らかくして、少しでも赤ちゃんがくわえやすいようにする、という準備も大切です。
この赤ちゃんも、力強く頑張って吸い付いてくれる子だったので、
うまくいくといいな、と思ったのですが、どうも、口を大きく開けられない。
指を吸わせると、舌を密着させて、正しい吸てつ(吸い付くこと)ができるのだけど、
ラッチオンすると、すぐにお口を小さくすぼめてしまう。
それで、お口の中をのぞきました。
そしたら、舌小帯がきっちりと
これでは、大きく口を開けて、舌を伸ばして乳頭・乳輪をしっかりくわえこもうとしても、
舌先が伸びてゆきませんから、口を開けた意味もない。それですぼめてしまうんですね。
舌小帯があっても、抱き方や赤ちゃんの支え方を工夫して、
できるだけおっぱいを深くくわえさせるようにすると、問題なくおっぱいを飲める場合が多いのです。
それで、この赤ちゃんの場合にもいろいろ工夫はしてみましたが、
陥没乳頭×舌小帯っていうのは、とても手ごわかった・・・・・・・・泣きっ面に蜂、とはこのことです。
ママの乳首も、赤ちゃんの舌先が当たるので傷ついてゆくし・・・。
最後の手段で乳頭保護器(nippelshield)を使いました。
そうしたら、やっと、おっぱいを飲んでもらうことができました。
ママは勘の良い人で、乳頭保護器を使っていても、おっぱいから母乳が吸い出される感じがわかります。
うまく吸い出されない時は、ラッチオンをやり直します。
乳頭保護器を使うと、全部の乳腺から効率よくおっぱいを吸い出すことができないので、
全ての乳管を開通させることが困難です。
そうすると、たまりっぱなしの乳腺が出現しますから、その乳腺ではおっぱいを作らなくなってきます。
だから、お産の直後から乳頭保護器を使うとおっぱいの分泌量が増えない/減ってゆく、という危険があります。
ママには、授乳前に乳輪部を柔らかくして、できるだけ飲みやすいおっぱいにすること、
授乳後は搾乳しておっぱいを空にして、母乳分泌を促すこと、
生後1週間もすると顎の力がついてくるし、毎日赤ちゃんは大きくなってゆくので、舌小帯の問題は相対的に小さくなってゆく。
授乳の度ではなくていいけれど、毎日直接授乳も試してみて、赤ちゃんが乳頭保護器なしで飲めるようになったかチェックすること、
搾乳したものを与えるのに、哺乳瓶は使わないこと、
などをお願いしました。
この子はカップフィーディングは得意でなかったので、
注射器と指を使ってのフィンガーフィーディングをお願いしました(直接授乳の練習にもなりますね)
産後10日目までクラームゾルフに通い、後ろ髪を引かれる思いで終了しました。
このときおっぱいは十分に出ていたのですが、
乳頭保護器を使用しての授乳でママのおっぱいの量が減っていかないか、
乳管が詰まる、乳腺炎を起こすなどのトラブルが起きないか、心配だったのです・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1ヶ月が過ぎました。
ママは、さほどのトラブルを経験することもなく、陥没乳頭はすっかりなくなって、
柔らかく突き出た、赤ちゃんが飲みやすそうなおっぱいになりました。
そして、赤ちゃんは、乳頭保護器が無くても、しっかりおっぱいを飲めるようになりました
このママは、母乳育児になんの不安も迷いも持っていない方でした。
私の言うことを、素直すぎるくらい熱心に聞いてくださって、一生懸命に実行してくださった。
そして、どこかに余裕を感じさせてくれました。
自分が信じていることは必ず実現する、といったような未来に対する信頼。
若いママなのですが、この余裕はどこから来るのかなぁ、と、
わたしは密かに感嘆しておりました。
今回、大きなトラブルもなく、二つの困難を乗り越えて短期間に母乳育児を確立できた背景には、
このママの姿勢があったことを強く感じています。
わたしにとっても、ダブルトラブルの解決という、貴重な経験をさせていただきました。
ママと赤ちゃんに感謝しています。
いつまでも、リラックスして、育児を楽しんでね
クリックしてくださるとうれしいです。

乳頭は、赤ちゃんにとっておっぱいを飲むために大切な場所です。
ある程度の大きさと高さがあって、(乳輪部も含めて)柔らかく伸びてくれると、
赤ちゃんは簡単におっぱいを飲むことができます。
逆に、高さがない場合には、吸い付くところがない、というわけですから、
生まれたばかりでお口が小さい、お口や顎の筋力がない赤ちゃんは、
乳輪までしっかりお口の中にくわえこむことができす(← これが母乳育児成功のポイントです
)おっぱいが飲めないという死活問題になってきます。
先日伺ったおうち、お産はとっても簡単で、3kgほどの元気な赤ちゃんをスポンと産み落とし、
ママは元気いっぱいで赤ちゃんとの生活を始められる、と思いました。
ところが、思わぬところに落とし穴が。
ママのおっぱいは、陥没乳頭だったんです。
妊娠中から、おっぱいの手入れはしていて、乳首もひらべったくないから問題ない、と思ってらしたんですね。
ところがこのママの場合、乳輪をつまむと乳首が引っ込んでしまう、というタイプだったんです。
こういうタイプの場合、赤ちゃんがおっぱいを飲むために乳首を吸い出そうとすると、
乳首は逆に引っ込んでしまい、おっぱいは出てきません。
そんなややこしいタイプだったなんて、初めてのお産だったこのママに、わかるはずもありません。
陥没乳頭であっても、赤ちゃんが力強く上手に飲んでくれると、
徐々に乳首が出てきて、問題なく母乳育児ができるようになる、という場合が多いのです。
授乳前に、乳輪部を柔らかくして、少しでも赤ちゃんがくわえやすいようにする、という準備も大切です。
この赤ちゃんも、力強く頑張って吸い付いてくれる子だったので、
うまくいくといいな、と思ったのですが、どうも、口を大きく開けられない。
指を吸わせると、舌を密着させて、正しい吸てつ(吸い付くこと)ができるのだけど、
ラッチオンすると、すぐにお口を小さくすぼめてしまう。
それで、お口の中をのぞきました。
そしたら、舌小帯がきっちりと

これでは、大きく口を開けて、舌を伸ばして乳頭・乳輪をしっかりくわえこもうとしても、
舌先が伸びてゆきませんから、口を開けた意味もない。それですぼめてしまうんですね。
舌小帯があっても、抱き方や赤ちゃんの支え方を工夫して、
できるだけおっぱいを深くくわえさせるようにすると、問題なくおっぱいを飲める場合が多いのです。
それで、この赤ちゃんの場合にもいろいろ工夫はしてみましたが、
陥没乳頭×舌小帯っていうのは、とても手ごわかった・・・・・・・・泣きっ面に蜂、とはこのことです。
ママの乳首も、赤ちゃんの舌先が当たるので傷ついてゆくし・・・。
最後の手段で乳頭保護器(nippelshield)を使いました。
そうしたら、やっと、おっぱいを飲んでもらうことができました。
ママは勘の良い人で、乳頭保護器を使っていても、おっぱいから母乳が吸い出される感じがわかります。
うまく吸い出されない時は、ラッチオンをやり直します。
乳頭保護器を使うと、全部の乳腺から効率よくおっぱいを吸い出すことができないので、
全ての乳管を開通させることが困難です。
そうすると、たまりっぱなしの乳腺が出現しますから、その乳腺ではおっぱいを作らなくなってきます。
だから、お産の直後から乳頭保護器を使うとおっぱいの分泌量が増えない/減ってゆく、という危険があります。
ママには、授乳前に乳輪部を柔らかくして、できるだけ飲みやすいおっぱいにすること、
授乳後は搾乳しておっぱいを空にして、母乳分泌を促すこと、
生後1週間もすると顎の力がついてくるし、毎日赤ちゃんは大きくなってゆくので、舌小帯の問題は相対的に小さくなってゆく。
授乳の度ではなくていいけれど、毎日直接授乳も試してみて、赤ちゃんが乳頭保護器なしで飲めるようになったかチェックすること、
搾乳したものを与えるのに、哺乳瓶は使わないこと、
などをお願いしました。
この子はカップフィーディングは得意でなかったので、
注射器と指を使ってのフィンガーフィーディングをお願いしました(直接授乳の練習にもなりますね)
産後10日目までクラームゾルフに通い、後ろ髪を引かれる思いで終了しました。
このときおっぱいは十分に出ていたのですが、
乳頭保護器を使用しての授乳でママのおっぱいの量が減っていかないか、
乳管が詰まる、乳腺炎を起こすなどのトラブルが起きないか、心配だったのです・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1ヶ月が過ぎました。
ママは、さほどのトラブルを経験することもなく、陥没乳頭はすっかりなくなって、
柔らかく突き出た、赤ちゃんが飲みやすそうなおっぱいになりました。
そして、赤ちゃんは、乳頭保護器が無くても、しっかりおっぱいを飲めるようになりました

このママは、母乳育児になんの不安も迷いも持っていない方でした。
私の言うことを、素直すぎるくらい熱心に聞いてくださって、一生懸命に実行してくださった。
そして、どこかに余裕を感じさせてくれました。
自分が信じていることは必ず実現する、といったような未来に対する信頼。
若いママなのですが、この余裕はどこから来るのかなぁ、と、
わたしは密かに感嘆しておりました。
今回、大きなトラブルもなく、二つの困難を乗り越えて短期間に母乳育児を確立できた背景には、
このママの姿勢があったことを強く感じています。
わたしにとっても、ダブルトラブルの解決という、貴重な経験をさせていただきました。
ママと赤ちゃんに感謝しています。
いつまでも、リラックスして、育児を楽しんでね

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体が沿ってしまってラッチオンが上手くいかない、口があかない、









