各教科の中で得意、不得意があると思いますがみなさんはいかがでしょうか。
よく保護者からの質問で国語の力をつけるにはどうしたらいいでしょうかと質問を受けますが生徒の学年によって答えが変わってきます。
他の教科のように何かを覚えれば、すぐに点数がUPする教科ではないので当然時間がかかります。ほとんど点が取れない状況ならUPさせる方法も無くはないのですが。
では、まず得意か不得意なのか確かめてみて下さい。
方法は簡単です。
物語文(随筆文)と説明文(論説文)のどちらが解きやすいか聞いてみて下さい。
その答えによってどちらかおおよそ判断できると思います。
まああくまでも持論ですので…。
物語が得意と答えた生徒さんは残念ながら不得意側、説明文が得意と答えた生徒さんは得意側に入ると思います。実際にこれまで多くの生徒たちに聞いてきましたが国語が得意な子はほとんどが説明文の方が解きやすいと答え、不得意な子は物語文の方が解きやすいと答えます。
なぜこんな別れ方をするのかというと文章の問題の解き方に違いがあるからなんです。
まず物語文ですがそれぞれ独自のストーリーがあり実際に読みやすいかと思います。
ただ問題を解くとなると厄介なことになります。
答えが文章中に書かれていないからなんです。(全ての問題ではないですよ。)
例えば「Aさんが泣いているとありますが、なぜ泣いているのでしょう」という問題があったとしましょう。キーワードは「泣く」ということなんですが、泣くときの要因として「悲しいとき、悔しいとき、うれしいとき、笑っているとき、痛いとき」など要因だけ挙げれば数多く出てきます。その1つを文章中の表現からAさんの気持ちを読み取らないといけないんです。
簡単な問題であればすぐに答えを出せるでしょうが難易度があげれば上がるほど細かい表現を的確にとらえられなければ正解にはなりません。
その点が非常に難しいのです。
不得意な子は物語文の方がストーリーがあり、情景をイメージしやすい物語文解きやすいと言いますが、残念なことに得意だとしても点数が安定しないのはその点なんです。自分の心情と問題の心情が一致した時には点数も上がりますが、不一致だと点数は悲惨なことになります。これが点数のばらつきが出る要因なんです。
では得意な子の説明文はというと、答えとなるものは必ず文章中に書かれています。
ですから、得意な子は文章を一度読んだ中で全体の内容をある程度把握出来、さらに言葉(文章)のつながりをしっかりつかめているので答えがここの部分であると判断できるのです。
文章をイメージに頼らず整理できる子は説明文の点数はある程度一定でとってきます。
だから国語の点数も安定しとってくるのです。
これはあくまでも持論ですので、全て当てはまるわけでは無いですがこれまでの経験からそんなには外れていないと思います。
では点数を上げる為にすることなんですが、基本的に文章をちゃんと読めていないケースがほとんどです。ちゃんととは初めの一文字目から最後の「。」までです。
特に力を入れるのは設問の方ですね。何を問われているのか、書き方として「書き抜きなさい」なのか「書きなさい」なのか、選択肢の記号は平仮名、カタカナ、算用数字、漢数字、アルファベットの小文字、大文字なのかなど。答えを記入する際に間違えているケースが非常に多いということですね。一般的にケアレスミスというんでしょうが。そのミスを0にするだけで簡単に点数は上がるはずです。
まずはこのミスを減らす練習をしてみて下さい。
あと重要なのは音読です。学校から毎日音読の練習が出ているかと思いますが、ただ音読しても効果は半減します。
面倒かもしれませんが音読が終わった後に質問を何問かしてください。
その文章の内容のこと、何について書かれてあるのか、登場人物の名前、登場人物の関係など、なんでもかまいません。
子ども達がどれだけ内容を理解しながら読んでいるかを確認してください。
この意図は子ども達に内容を覚えながら読まないといけないんだということを意識させることにあります。ただ文章をだらだら音読してもあまり効果がありません。
せっかく時間を割いてするわけですから相乗効果として他にも力をつけるべきではないでしょうか。
まずはこの二点を取り組んでもらえたらと思います。
それができれば次の段階に進みますがその方法は授業の中でお伝えしています~。
追記:小さいお子様がおられる方は、是非物語文を沢山読ませてください。童話の読み聞かせでも構いません。物語文は心を鍛える教材です。心豊かな子に育てる教材として非常に優れているのではないでしょうか。また文章に対しても免疫ができるので効果は非常に大きいと思います。