上昇トレンドは継続している | 貴金属ブログ

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やや戻しかけていた金相場は、昨日のパーナンキFRB議長の議会証言で反落。

パーナンキFRB議長は議会証言で、「米経済は異例に不透明な見通し」と発言。また、FRBは必要に応じて成長支援に向け一段の措置を講じる用意があるとしました。

この証言で期待されていたのは追加緩和策。しかし、含みは持たせたものの具体的な発言が見られなかったことで市場には失望売りが広がりました。

一方、リスク回避から米債券市場が異常な膨らみを見せています。米債券も決して長期的にマネーの滞留先になれるところではありません。23日の欧州ストレステストを警戒して一時的に避難している状況でしょう。しかし、一連のリスク資産からの逃避がストレステストの結果を予想し、それを織り込もうとした動きであるのかがはっきりしませんね。概ねポジティブな結果が予想されるストレステストですが、大きなサプライズがあるのでしょうか?

金価格は一時的に1176ドルまで下げることはありましたが、1180ドルはキープしています。インフレ懸念が衰退し、逆にデフレ懸念が台等してきている状況は金にとっていい環境ではありませんし、米金融規制法案もマイナス要素です。しかし、通貨・財政不安などの主問題は何一つ解決しておらず、金融緩和の追加策が検討されていることを考えれば、金の上昇トレンドは終わったと考えるのは早計です。逆に円高も踏まえてこの価格帯は買い場であると思われます。