お盆前の話になりますが、仙台で全日本会海員組合主催による船員教育機関と海運・水産会社等の関係者との懇談会が開催されました

これは初めての試みで、水産学校の先生と海運関係者・水産関係者、そして組合が現状の問題を共有し、率直な意見を交換しました

まずは水産高校の先生から

どの先生も口を揃えていうことは今の生徒は昔と違うということ

ゆとり世代を経て、今は悟り世代と言われる子供たち

基本的に欲しいものは不自由なく持っており、それ以上のものは求めないことから、お金には関心を示さないのだそうです

逆にどちらかというと自己承認欲求が強く、他人から認められたいと思う子がとても多いみたいです

そのため怒られることに慣れておらず、ちょっときつく上司から怒られると自分は会社や職場から必要とされていないと感じ、すぐに辞めてしまうのだとか

今の若い子は叱って伸ばすのではなく、褒めて伸ばさないといけないみたいです

漁業に関してはどうしても３K（きつい、汚い、危険）なイメージがあり、今の若い子は敬遠しがち

人気なのは内航船やタグボートなど基本的に家から通えるような仕事を志望する子が多いみたいです

もう何年も前から分かっていましたが、やはり今でもその傾向は変わらないみたいですね

次に海運・水産の関係者から

最近は若い子が減ってきたみたいで、だんだん高齢化が進んできているとのこと

長期航海になればなるほど人が集まらなくなってきているみたいです

しかし明日明日もうギリギリな状態の我々遠洋漁業からしたらまだまだ余裕があるように感じました

やはりこの船員の問題は漁業、とりわけ遠洋漁業が問題の最先端を行っているなと感じました

遠洋マグロ漁業の後継者問題に関しては、後継者育成で実績のある宮城県北部船主協会の吉田さんが発表

我々業界が抱える後継者不足問題とそれを乗り越えるべく行っているネットを使った募集方法や若手育成事業の実例について話をしてくれました

他の業界の方も吉田さんの言葉に真剣に耳を傾けていました

懇談会を聴いていて喫緊の課題は海技免状の取得だと感じました

現行の制度だと１年に数えるくらいしか免状を取得できるチャンスがありません

遠洋マグロ船の場合、若い子が３年間の乗船履歴を付けて試験を受けられる条件を満たしても、ちょうどよいタイミングで試験を受けられず、一度船を下船しなければなりません

これは会社にとってもその子にとっても非常に負担が大きいです

３年間頑張った若手乗組員がスムーズに試験に臨めるように、もっと試験を受けやすい環境を整えてもらうことを期待します

●浜田漁業部HPはこちら⇒　 http://hamada-gyogyoubu.co.jp/
●乗組員の募集はこちら⇒　http://www.maguro-boshu.com/
●マグロ操業動画はこちら⇒　https://www.youtube.com/watch?v=RfSKGTxpIfQ

船員問題を巡る懇談会