『おーい熊さん! おかえり!・・・長い事みなんだな・・・どこ行ってたんや?」
「へ・・・病院どす」
『おまえ どっか悪かんたんか?』
「へ・・・わて体はどっこも悪いとこおまへんにゃけど・・・頭だけチョット悪いんどす」
『ハ ハ ハ そら、みんないしょや・・・まあ よかった よかった おまえがおらんと寂しいわ』
「へ だんな・・・うれしいこと言うてくれはる・・・おっきに おっきに どす」
『なにいうてんねん おまえと俺とは友達やんか 遠慮すな』
「へ だんな・・・涙がこぼれるほど嬉しいどす」
『おまえな・・・その ドス ドス 言うのやめてくれへんか・・・なんかドス突きつけられているみたいに、気持ち悪る~なるさかい』
「へ だんな わかりました どす」
『な おまえと俺は友達や・・・おまえと俺だけちごて、みんな友達や・・・わかるか・・・みんなおんなじ人間や・・・仲良うせなあかん・・・いがみおうとったら あかん・・・おまえも知ってる通り去年ごっつい震災があったやんか・・・こんな時こそ、みんな仲ようせんとあかんにゃ・・・わかるか・・・なんぼ頭の悪いおまえでも、このくらいのことは わかるはな・・・あの震災でたくさんの人が亡くならはった・・・今も苦しんだはる人が ようさんいたはる・・・その人らの犠牲を無駄にしたら あかんにゃ・・・わかるか 熊!』
「へ だんな なんとなく わかったような わからんような・・・どす」
『は は は まぁ~ええ・・・なぁ~熊! よ~聞ぃときや・・・おんなじ日本人やないか・・・みんなして助けあわなあかん・・・【助ける】ちゅうても一方的に物やお金をあげることと違うんやで・・・人間ちゅうもんは、おかしなもんで、たとえばお米を誰かにあげる・・・とするやろ・・・そこにはな、お米プラス心ちゅうもんが、引っ付いていくんや・・・そうすると、今度はその【お米プラス心】が別の【こころ】となって帰ってくるんや・・・わかるか熊!』
「へ だんな なんとなく わかったような わからんような・・・どす」
『ま いうたら【もちつもたれつ】ちゅうやつや・・・それが【絆】ちゅうやつや・・・わかるか熊!』
「へ だんな そういうふうに いうてもらうと アホのわてにも わかります まわりくどう説明してもらわんでも、最初からそういう風に言うてくれはったら よろしおしたのに・・・ どす」
『おいこら熊! おまえはドスの使い方まちごととるで!』
「そう ドス か?」
『そのドスは、おおとるwwwwwwwwwww』
「あの~~~~~だんな まだ お話つづきますやろか・・・あの~~オシッコしたいんどすけど・・・」
『ようするに、みんな仲良くせんとあかん ちゅうことや・・・日本人みんな、世界の人ともみんな・・・ほかの沢山の動物たちや虫も花とも・・・山とも海とも空とも・・・宇宙人とも』
「だんなの話・・・わかるようで・・・わかりまへん どす」