セオドア レビット著
レビットのマーケティング思考法―本質・戦略・実践
を読んでいる。

Creative(創造)とInovative(革新)は大きく違う。

Creativeは想像の世界で、革新的であるアイディアを出す人、

Inovativeは革新的なアイディアを実施までする人。

前者がすごい人のように思われるが、実際それを実施するには

金と人と時間がかかる。非常にかかる。

Creativeはそんなこと関係なく、アイディアで勝負する。

評論家、コンサルタント、大学教授など、そんな仕事である。

でも、この人たちは基本的に組織での「実施」「作業」「規則」を嫌っている、

耐えられない人たちが多い。だからこそ自分にのみ責任持つ仕事を選ぶのが大抵

だと思う。

そんな人たちが考えたことは、非常に「理想」だけど、それを「実践」する方法まで

落とし込めていない人ばかりだ。「理想」があるなら、自分で実践すればいいじゃん、と。



実際の組織は「実施」「作業」であり、それがなければ提供する物がない。

そしてそれは社内の調整大変だし、協力してくれる人をアサインするのも手間がかかる、

実際出来上がるのに何ヶ月、何年もかかる。


でも、それを実行してこそInovationである。

だけど、組織の中では難しい。

自分でも感じるけど、それぞれの職業に役割があり、仕事が割り振られている。

その仕事で精一杯、平日使い切る。

一般的に、革新的なアイディアを「実践」する時間はない。そんなものは基本、

プライベートを犠牲にしないと出来ない。


組織の中でイノベーションが産まれにくいのは、アイディアがないわけではなく、

アイディアに責任を持って実施する人がいないのである。




それを組織化するにはどうするか?

1)googleや3Mのように、決められた仕事時間の中で『15%ルール』のような自由研究時間を設け、

 強制的にイノベーションに時間を使えるような体制にする(当然、生産性は普通15%落ちる。それを

 理解して実施しているのだろう。起業したときからその体制でないとなかなか出来ないかも。。)

  実際は普段の仕事をしがちだろうから、勤怠の管理で、その時間に何をやって、何を学んだか、

 何を作ったかを報告するような仕組みにしたほうがいいかもしれない。

2)上司の命令によって、イノベーションに従事する時間を作ってやる。

 実際これをやると、その人の仕事を他の人に割り振る必要が出てくるため、それを調整する

 マネジメント能力が必要である。新しい人の採用とかね。

3)上司によるイノベーション起こせとの命令を発する、 

 2)と似てるけど、これはつまりイノベーションを仕事時間の隙間を縫ってやってもらうのでなく、

 業務命令として行うということ。これも結局担当した人の仕事を他の人に割り当てる必要があるため、

 実際は難しい。

 また、これは経験値高く、かつ今の仕組みを作りなおせる構想を持っている人を選抜しないと、

 結局仕組みが作れなくなるだろう。

4)イノベーションを評価する仕組みを作る。

 普段の仕事の完成度より、イノベーションが重要だという評価制度を作り、浸透させる。

 これは普段の仕事を軽視することにつながるかもしれないし、長時間労働を助長する考えでもあるため、

 その調整が重要かもしれない。いまいちいい調整方法が思いつかないが。。

5)個人個人がプライベート犠牲にしても実行する

 そんな仕事バカなやつらを集めれる組織にする。



イノベーションは基本組織力学によって封じ込められている。

業種、組織内の階層、評価制度、文化。

それを意識し、必要なイノベーションを起こせる体制が必要だと思う。

まあ個人としては5)を選択するしか基本ないわけですが。。