サイゼリアでセクハラ及びパワハラを受けて、20代女性が自殺した。相手は29歳の男性副店長。
給与明細に「君が好き」と書き、休憩室で体を触るなど、セクハラを繰り返していた。さらに、セクハラを女性店員が無視し続けると、副店長は仕事で嫌がらせを繰り返すようになった。しかも、ネットで調べると、この副店長は妻子持ち。そして、女性店員に「一緒に死のう」と語りかける。
あまりのパワハラ、そしてセクハラに耐えかねた女性店員は自宅で自殺をする。この女性はアルバイトからサイゼリアに入り、契約社員になるまでになる。しかし、今回の悪質な男性副店長に出会ったのが、人生の最後、最悪は結末を迎えることになった。
1億円弱の慰謝料を請求する遺族だが、それでも大事な娘の命は帰ってこない。今回の事件は、サイゼリアと男性副店員が彼女を殺した。もっというと、そのサイゼリア店舗の店員も、もし言動に気づいていたのならば、共犯者と言える。これほど、執拗に嫌がらせ、不法行為を繰り返していたのだから、周りが全く気づかない可能性は限りなく低いと考える。女性は周りにも相談していたようで、誰かが気づいていたかもしれない。
けれども、加害者は権力を持つ、副店長ということで歯向かえなかったのか。もし、気づいて何もしなかったのならば、その人たちも彼女を見殺しにした。この責任は一生背負わなければならない。サイゼリアと男性副店長の責任は、もちろん非常に重い。また、男性副店長の家族にも重い影を残すことになった。妻子がいる人間とは思えないほどの、異常な行為。
今回の事件は、尊い命を奪った卑劣極まりない行為であり、しかるべき処罰が与えられるだろう。もし、仮に副店長の刑が軽かったとしても、彼の人生そして家族を大きく狂わすことになった。
それにしても、それほどまでして、女性はサイゼリアに身を注がなければいけなかったのか。端から見たら、所詮はレストランチェーン店の一つ。いくらでも転職する機会があったとも思う。しかし、彼女は頑張り通した。耐えて耐えて最後に自分の命を落とした。
一つのことを頑張り抜くことは、美徳かもしれない。けれども、別の道を進む考えを持ってほしかった。それを周りで支えられなかったのも、とても悲しい。頑張り努力することは、大切なことだけど、自分を壊すほどの辛抱は、自分の命を落とすことにもつながる。もう少し、彼女に周りを見る余裕があれば、もう少し、彼女を別の世界に向ける存在がいれば…、そう思うといたたまれなくなる。
これは氷山の一角であり、まだまだ同じような苦しみを持つ女性は、残念ながらたくさんいると思う。しかし、今回の悲しい事件で気づいてほしい。自分の人生は目の前の仕事に縛られるべきではない。仕事はあくまで人生のほんのわずかな一部でしかない。もっと大切なことはいくらでもある。それなのに、仕事で自分の人生を無駄にするのは非常に勿体無いし、悔しい。そんな窮地に陥っている女性たちが少しでも救われるように祈ってやまないし、これからは人が可能性に満ちた社会にみんなで作れたらいい。
ところで、サイゼリアの事件、店舗は関東と報道されていた。しかし、奇妙なことに、今月20日に閉店した店舗が埼玉県にある。
サイゼリヤ ふじみ野店
埼玉県ふじみ野市ふじみ野2丁目1-64
2015/7/20(月) - 閉店
この店舗が、事件とは直接関係の無いことかもしれないが、時期的にあまりに近いので奇妙に感じた。詳細はわから無いのでなんとも言えないが、急に閉店したとの声も聞く。
ただ、サイザリアは関東地区で他にも今年閉店している店舗がある。
サイゼリヤ 領家店
神奈川県横浜市泉区領家3丁目1-3
2015/7/12(日) - 閉店
サイゼリア 実籾店
千葉県習志野市実籾4丁目3-3
2015/7/12(日) - 閉店
追加 - 2015/7/11(土)
サイゼリヤ 飯島店
神奈川県横浜市栄区飯島町1356
2015/6/22(月) - 閉店
サイゼリヤ 熊谷銀座店
埼玉県熊谷市銀座2丁目97 カルパビル1F
2015/6/7(日) 24:00 - 閉店
サイゼリヤ 橋本台店
神奈川県相模原市緑区橋本台1丁目19-5
2015/5/10(日) - 閉店
この事件がきっかけで、どこかの店舗が閉店に追い込まれたのか、それとも、まだその店舗は営業しているのか、わからない。でも、企業も加害者も公に出てほしい。店舗も顔も出したらいいと思う。なぜなら、一人の身勝手な行動が、若い女性の死を招いたのだから。違うなら反論すればいい。
今回の事件で、サイゼリアの経営体制に大きなイメージダウンを抱いた。このような事件が起きてから、どう対応するかがトップの仕事だと思う。まだ起きたばかりの事件なので、サイゼリアの対応を見ていく。
そして、企業で働く人たちは、もう一度自分の人生を考えてもらいたい。自分の人生は年収で計れないほど、尊いものなのだから。