英国のジャニス | Get Up And Go !

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英国のジャニス
彼女はスコテッシュなので、正確には "スコットランドのジャニス" ということになるのでしょう。彼女の歌を聴いて10人中7~8人は 「ジャニス・ジョプリンみたいだ!」 と思うはずです。そして残りの2~3人は 「いや、スティーヴ・マリオットだろ」 と言うかも知れません。ジャニスにマリオット。いずれにしろ、凄いヴォーカリストと並べられてしまうわけですが・・・

マギー・ベルは、1945年 イギリスのグラスゴー出身。10代の頃に地元のバンドで歌い始めたマギーは、60年代にはドイツに渡り、米軍基地内で歌っていたこともあるそうです。このとき、ギタリストのレスリー・ハーヴェイと知り合い、後にストーン・ザ・クロウズを結成することになります。


ストーン・ザ・クロウズ / STONE THE CROWS
1970年代、英国ロックの隆盛期。その多くの素晴らしいバンドの中のひとつではありますが、やはりフロントに立つシンガー、マギー・ベルの実力は際立っています。ブルースを基調にしたサウンドにマギー・ベルの黒っぽい声が重なる。ロックの持つ色気ってこういうのを言うんだよなぁ と思える瞬間です。1970年、ストーン・ザ・クロウズは1st・アルバム 『STONE THE CROWS』 をリリース。同年に2nd・アルバム 『ODE TO JOHN LAW』 をリリースし、マギーのヴォーカルとレズリーのギターが活躍する人気バンドとしての地位を築くことになります。






マギー・ベルを初めて知ったのは、ロッド・スチュワートの名盤 『EVERY PICTURE TELLS A STORY』 に収録された冒頭の同名曲によってでした。個人的にハスキーな声が好きだったこともあってロッドのアルバムはフェイセスを含めてすべて好きでした。その曲の中で、もうひとりハスキーな声がロッドの歌に絡んでくるのです。それがマギー・ベルでした。ハスキー・ヴォイスの競演! コレ、今でもヴォリュームを上げて聴くと鳥肌が立つほどのカッコ良さを感じます。ロッドは、マギーが同じスコティツシュということもあってマギーを起用したのかも知れませんが、最高のコラボです!






魅力的な声と凄い歌唱力を持つひとであるのに、日本ではあまり知られていないのがとても残念です。ヒット曲がないとか、華がないとか色々と理由はつけられますが、メディアは今も昔もビッグ・ネームしか取り上げないんだよな Shit !
本国イギリスでのマギー・ベルは、1972年と73年と2年連続で音楽誌 『NME』 の女性ヴォーカリスト部門のポール・ウィナーを獲得しています。






ストーン・ザ・クロウズは悲運のバンドなどとも呼ばれています。人気が絶頂であった72年に、バンドの要であったギターのレズリー・ハーヴェイをステージ上での感電死によって失ってしまいます。マギー・ベルはそれでもバンドを存続させるため、同じグラスゴー出身のギタリスト・ジミー・マカロックを加入させアルバムを制作しますが、バンドのダメージは大きく73年に解散してしまいます。








ストーン・ザ・クロウズ解散後、マギー・ベルは70年代に2枚のソロ・アルバムを残しています。2枚ともすばらしいアルバムなので、次の機会にまた。


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