その練習は、面接を早い時期に受けられる企業ならどこでもよいです。
(外資系コンサルなどは秋に選考を行います)
ですがその一方で、「面接の練習のためだけに受ける」企業ばかりを選ばないように注意しましょう。
万が一、あなたが開発職以外の選択肢を選ぶ状況になったときのために、どこに妥協点をみつけるかを予め考慮すべきです。
その"妥協点"が今回のテーマです。
妥協点をみつけるためには、仕事を選ぶ上で何を重要視するか、と考えてみましょう。
私が提案する方法は、次の四つの中で、あなたがやりたいと思える仕事を探すことです。
● 臨床開発業務に携わる
● 製薬業界に関わる
● 医療現場に貢献する
● 医療業界以外で働く
この四つがそれぞれどういった業種にあたるのか?
その選考時期はいつなのか?
これらについて述べていきます。
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臨床開発業務に携わる
▶ CRO:開発受託機関
採用人数が多い、セミナー等で開発業務の理解が深まる、選考と内々定が早い、学生に求める資質が開発職に近い、といいことづくめです。
開発職を志望する人にはオススメです。
私はCROを第二志望群に選びました。
しかし4月から面接が始まるところもあるので、そういった企業は練習台に使えません。
5月以降も随時選考を行うところもあります。
製薬業界と関わる
▶ 後発医薬品メーカー
▶ 大衆向け医薬品メーカー
▶ 製薬企業の他職種(研究職, MR, 生産技術など)
開発職の募集がない新薬メーカーには研究職で応募すれば、手数は少し増えます。
最近は後発品製薬メーカーの募集が増えているので、ここの研究職を目指すのもアリだと思います。
MRは募集人数が多く(多いところで100人超)、5月以降も二次選考を行う企業が多いので、保険として出しておくとよいでしょう。
OTCや後発医薬品メーカーは選考が早いのが特徴です。
沢井製薬は2月に面接がありましたし、小林製薬は12月早々にWEB選考が始まっていました。
▶ PMDA:医薬品医療機器総合機構
説明会は2月末から、面接は4月末から、それぞれ行われます。
採用情報をみたところ、5月末現在は二次募集中のようですね。
▶ 医薬品卸売商社
メディセオ・パルタックHD, アルフレッサHD, スズケン, 東邦薬品 が大手四社です(四季報より)。
2月から選考スタート、3月から面接が始まるところが多いです。
5月からも説明会を開催しています。
医療現場に貢献する
▶ 医療機器メーカー
選考も内々定が出るのも早いです。
早いところでは1月から選考を始めます。
▶ 医療従事者(看護師, 薬剤師, 検査技術士, 作業療法士, 放射線技師, 理学療法士...)
早くても5~6月、遅いところでは卒業間近の真冬に選考があります。
医療業界以外で働く
▶ メーカー(食品, 化粧品, 化学など)
▶ 専門商社(化学品など)
▶ 文系就職
▶ 博士課程へ進学
この辺りは全く情報を持っていないのですが、上記のメーカーは製薬よりも選考が早く始まるところが多いです。
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選考時期別にまとめると、以下のようになります。
<製薬開発職より早い>
▶ メーカー(OTC, 後発医薬品, 医療機器, 化粧品など)
▶ 医薬品卸売商社
▶ 多くのCRO
<製薬開発職と同時期>
▶ 製薬メーカーの他職種
▶ CRO
<5月以降選考アリ>
▶ メーカーの2次募集
▶ CRO
▶ PMDA
▶ 医療従事者
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【まとめ】
かなり長くなりました。
自分の専門分野に近い業種は意外とたくさんあるものです。
これらの中から"滑り止め"を選ぶのが現実的なやり方ではないでしょうか。
大事なことは、内定という目先の目標にとらわれず、自分のやりたいことを探し、決断することです。
【次回予告】
これまでの数回にわたって「製薬企業の就活の予備知識」をお伝えしてきました。
今後は「面接を受ける前にどういった準備をしていくか」についてお話しします。