コンプレックスは宿命 | 山犬日記 - 高知在住都民の独り言

山犬日記 - 高知在住都民の独り言

2008年2月から介護赴任して9年が過ぎました。
2016年6月から犬と暮らしています。

尚、当ブログの内容と関係のないコメントは削除させていただきます。


イベントが好きでない私でも(笑)
『よさこい』には親しみを覚えます。
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私が生まれた年に始まったこともあり
これしか盆踊りを知らないことが
理由かも知れません。

家内の実家である新潟に行くと
盆踊り会場では『佐渡おけさ』と
『新潟甚句』が流れます。

「ハァー」や「アリャアリャサ」
どちらも間の抜けたテンポで
地域柄だなと思いますが、他所者に
とっては佐渡おけさには格調を感じ
新潟甚句には興味を持てません。
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よさこいの位置を思うと佐渡おけさ
程の格調は今でも感じないし
新潟甚句と同じには思いたくない。

愛郷心のような、心の狭さが働く
のかも知れません

元々400年の伝統ある阿波踊りに
対抗して集客目当てで作った
『よさこい踊り』にはメジャーに
対するコンプレックスが
スタートからあったと思います。
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私はこれは宿命ではないかとさえ
思っています。

薩長土肥が活躍した維新後の
明治政府でも土佐は主要な位置を
占めることが出来ませんでした。

元々明治維新は長州が仕掛けた政争で
土佐は利用された程度の解釈が正しい
のでしょう。
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江戸時代を見ても、外様として何年
にも渡り幕府から賦役を言われて
藩財政を巻き上げられ、スッカラカン
になった台所を、藩がテコ入れして
名産品を京大坂、江戸で販売すると
いう最近の手法と全く同じ手法で
藩財政の回復に瞬間成功したものの
すぐさま他藩に真似されて
藩財政は豊かにならなかったことを
考えても、コンプレックスを
持ち続けるに十分の素地があったと
言えます。
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何をするにも詰めが甘いので
しょうか?

明治においても他藩の経済を羨み
一部の有力者と侠客がつるんで
興行収入と裏ビジネスに力を注いで
県の経済を維持した歴史があります。

満州に西日本から大勢の芸妓を
送り込んでいた大元は土佐の
その世界だったと聞いています。
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東京オリンピック頃迄、大相撲に毎年
高知場所(巡業興行)があったのも
その名残りだったとも思います。

ここでもメジャーな経済活動に対する
コンプレックスが反動となって怪しい
世界が経済を支えていたのだと
思います。

思想的に自由民権運動が土佐に
発したのも似たものを感じます。

純粋な産業としても土讃線の開通は
悲願であったと思います。

その開通に合わせて
昭和12(1937)年3月から5月迄の
45日間、南国土佐大博覧会が
開催されました。
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高知市の産業を盛んにしょうと考え
いろんな興行が組まれたそうです。

鏡川には、新しく南国橋がかけられ
県外からも汽車に乗って
多くの人々が集まりました。

数年が経ち、戦争で町が焼かれ
復興が見え始めた1950年に
再び『南国高知産業大博覧会』
なるものが開催されます。

この時に発表されたのがよさこい踊り
で、4年後の1954年に商工会議所有志
によって『よさこい祭り』へと
繋がっていく訳です。
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面々の頭の中には、金持ち徳島の
阿波踊りに負けない催し物として
地元経済の発展を目指すことで
一杯だったと思います。

だけど、やはり伝統やメジャーに
対するコンプレックスが根本的な
エネルギーの源であったのでは
と私は思います。

今なお高知のエネルギーの本質は
ここに有ると思うことがあります。

県外のグループに押され、
『正統派よさこい』などの言葉を
意識して議論している所にも
それを垣間見る思いがします。

いつ迄もメジャーを羨み、いつ迄も
メジャーになれないと言うのか、
そんな気質と宿命が生んだ文化が
『酒』であり『おもてなし』そして
『よさこい』なんだろうか?
とも思ってしまいます。

悪く言ってるのではありません。

それならそれで気づくこともあり
やりようもあると思います。

あらゆる県別データで下位の順位を
キープしつつ、幸福度だけは上位に
ある不思議。

それならそれでいいという考えもある
だろうし、反発するならするで
詰めをしっかり行い徹底的な
外資獲得のビジネスへ進めば良いと
思います。

県民が県に金を落とすことは
問題でも何でもありません。

落ちた金を簡単に他府県に持って
行かれるようなことだけは徹底して
避ける革命を起こしましょう。

綺麗事で文化を語るのは余裕を
伴ってから語りたいものです。


このブログは叱られますね