クリスマスはボランティア | シーサイド社長blog

クリスマスはボランティア

23日福島に一日だけのボランティアに行ってきた。
本来は、震災の直後に行く予定を組んでいたのだ
が、仕事の折り合いが付かず、結局行けなかった。
心残りだったが同じ思いの仲間いて、なんとか今
年中に行く事が出来た。

向かった先は、南相馬市。
作業地は、福島第一原発から10.5kmの場所。
警戒区域が今年4月に解除になったばかりという、
まだまだ普及がすすんでいない場所で、今は使わ
れてない水田に自動車がひっくり返ったままと言う
光景も目にした。集落はあっても誰も住んでいない
地域。

  
 
早朝に、現地のボランティアセンターで説明や注意
事項を受け、その後作業地に移動した。説明等の
中で印象的だったのは「此処は、まだ復興途中の
被災地であり都会の心は置いてきて下さい。記念
写真は禁止はしないけど、ピースなどしないで下さ
い。」
と。
当日天気も良く、どこか自分自身観光気分的な気持
ちもあった。だけど、この言葉を聞いて「震災は終わ
っていないしっかりしないといけない。」という気持ち
になった。

我々の仕事は、土や瓦礫で埋まってる側溝何本か
を、掘り返して原状復帰させる事。気温は低いが、
陽が照っていたので全然寒くなかった。久しぶりの
重労働は大変だったけど、側溝の中からキッチン用
品とか飾り物などの調度品とかが出てくると、幸せ
な頃の生活を想像してしまい胸がつまり涙がこぼれ
そうになる。

 
 
 
 
我々他地域に住んでいる者は、ややもすると震災を
過去の事と考えてしまいそうになる。
狭い日本、俺は九州にいてなにもなかった。被災地
がたまたま東北だっただけなのだ。もしここが自分の
住まいや実家だったらと思うとやりきれない。

今回切実に感じたのは、この地区は地震と津波によ
って甚大な被害と尊い人命が失われた。これだけで
も想像が出来ないほどの不幸な事なのに、原発事
故があった為、街の再興は絶望的になると思われる。
この枯れ果てた草原も元は緑美しい水田だっただろう。

この日白鳥の群れが、水たまりで戯れていた。壊れ
たもの失われたものは、戻らないけど、家は建て替え
る事が出来る。潮で流された田んぼは、また田植え
をすればいい。

でもここではそれらも叶わない。

人間がコントロール出来ない様なモンスターは
いらんばい!