17日に観た2本目の映画はこちら
☆あらすじ☆
剣道5段の矢田部研吾(綾野剛)は、ある出来事により酒に溺れ、警備員をしながら何とか暮らしていた。彼の母親はすでに他界し、以前は“殺人剣の使い手”として名をはせた父親も入院中で植物状態だった。ある日、研吾はラップに夢中の高校生・羽田融(村上虹郎)と出会い、彼の中に父と同様の剣士としての素質を見いだす。
(シネマトゥデイ解説ページより)
厳格な父に幼い頃より剣を叩き込まれて育った矢田部研吾は、ある日剣で父を植物状態にしてしまう。それ以降、研吾は生きる道を見失い酒に溺れる生活を送っていた。
一方高校生の羽田融は、研吾の師匠でもある僧侶・光邑に剣道の才能を見いだされる。
研吾と融はやがて剣で激しくぶつかり合う。
2人の剣士は、自分の過去といかに向き合って乗り越えていくのか?
といった内容だと解釈しています。
キャストの演技が光る作品だったと思います。
綾野さんはアル中の無気力な主人公、見ているだけで辛くなるような重荷を背負った人物を見事に演じていたと思います。
村上さんは、無気力な研吾が現実と向き合い過去を乗り越えさせる、一筋の光を与える初々しい剣士役が凛々しくて良かったです。
研吾の父親役の小林薫さん、剣道の師匠であり僧侶役の柄本明さん、飲み屋の女将役の風吹ジュンさんらベテラン勢も素晴らしかったです。
ただ、一つ疑問なのは、研吾の彼女という役は必要だったのか。存在意義がよく分からない役だったので、前田敦子さんの無駄遣いな感じがしました…
印象深いのは
研吾と融が雨の中対決するシーン、
そして最後に剣道場で再び向き合うシーン。
それぞれが美しいシーンでした。
親子の関係って、父子の関係って複雑ですね。
父が自分に向けた厳しさが愛情だと気づく事は実は難しいのかも知れません。
そんな事も考えさせられる映画でした。