髙田郁『銀二貫』 | キムチの備忘録♪

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本の紹介です本

前回に続いて時代小説です。




銀二貫 (幻冬舎時代小説文庫)/幻冬舎

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大坂天満の寒天問屋の主・和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。大火で焼失した天満宮再建のための大金だった。
引きとられ松吉と改めた少年は、商人の厳しい躾と生活に耐えていく。
料理人嘉平と愛娘真帆ら情深い人々に支えられ、松吉は新たな寒天作りを志すが、またもや大火が町を襲い、真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す……。(文庫裏表紙より)




個人的に初めての作家さんでした^^
2014年にNHKでドラマ化されるそうです。




大坂が舞台で、商人のお話は初めてだったんですが、
とても良かった!!

わずか10歳で父を殺された鶴之輔は銀二貫で命を救ってくれた和助のもとで寒天問屋の丁稚松吉として生きていくこととなります。
そして様々な事を学びながら困難を乗り越え商人として立派に育っていく姿を描いた物語です。

主人和助と番頭善次郎の商人の気骨に、真帆の凛とした姿に、松吉の純真でひたむきな姿に何度も胸が熱くなりました。




このお話の中で、最近もテレビでよく報道されていますが、産地偽装の問題が書かれています。
本当こうゆう事しちゃ駄目だって改めて思いますね。

あと、火事と言えば江戸とゆうイメージだったんですが、この時代大坂も幾度も大規模な火災に見舞われていたんですね。
大都市では一度広がった炎は容易に消す事は出来なかったのでしょう。
しかし何度も火災に見舞われながらも懸命に復興し、支えあって生きていこうとする人々の姿は昔も今も変わらぬ日本人の姿なのだなぁと思いました。


考えさせられることや学ぶことが多かった作品でした。
清々しい青空を見ているような、そんな素敵な作品でした。