“What is a Youth?" ━『ロミオとジュリエット』の劇中歌━ | Begin with a close thing. Seek unsolved problems, following relevant matters one by one (and by intuition jumpily).

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重要記事の内容↓
⑥結託,悪感情,そうして迫害… ①アカギレの{治療・予防}法
③適度な緊張を保つ呼吸法(パニック障害・過呼吸にも効果大)
⑤「やせ神話」を解体 ④眠りのために
②狂牛病は「危険部位」外も危険

蜜【みつ】よりも甘く,遺恨【いこん】ほどに苦い。←『sweeter than honey and bitter as gall』の訳。この言葉は映画『ロミオとジュリエット』('68イタリア。監督:フランコ・ゼフィレッリ。出演:オリビア・ハッセー,レナード・ホワイティング)で歌われる歌に出てきます。
タイトル『What is a Youth?』のこの歌を、キレイだけど全然ピンとこない歌詞に変えて歌った歌手もいます。
美しいメロディでいいイメージを描いた人に、本来の歌詞(英語)は ある意味ショックでしょう。
この記事で、また誰かの甘い夢を壊【こわ】す事になるんでしょうか。
《だって、こんな内容だなんて分かってなかったんだもん。》
 
 
 
 
日本語訳
 
「(男性の)青年」とは何か? 衝動【しょうどう】的な、〔⊂火⊃ 情熱〕。
「娘」とは? 〔⊂氷⊃ 冷淡〕と 欲求(性的なものも)。

《↑もちろん 青年の場合も、性的なものも含む。》
(この世界の)あらゆるものが推移【すいい】し続ける。バラは開花するもの。それは 次にはしぼむものだ。《萎む・凋む》
若さも同様。最も麗【うるわ】しい娘も、そうなる。
 
《青年,娘 の内の》一方の甘い微笑【ほほえ】みが、一時【いっとき】の成熟【せいじゅく】を表【あらわ】す時機が来れば、それなら、愛が{私自身への特別な思い,私への特別な思い}の範囲内の存在。*1
ある人たちは、ただ結婚する事だけ考えても差し支【つか】えない。
死が、離れたり遅れたりになりがち。
私のすべき事は、断然,最上の〔逃避的 返報〕。
 
キューピッド、その神が私たちを尽【ことごと】く支配する。
*2
その戯【たわむ】れ通りに戯れろ。その歌を私に歌え。*3
私たち自身を静めに死神が直ぐやって来るだろう。←*4 蜜よりも甘く,遺恨ほどに苦い。 愛は、決して陰鬱【いんうつ】なものを命じない様な{慰め・楽しみ・励み}である。蜜よりも甘く遺恨ほどに苦い。
キューピッド、その神が私たちを尽く支配する。
 
薔薇は開花するもの。それは次にはしぼむものだ。
若さも同様。最も麗しい娘もそう。

 
 
*1:《「自分自身,自分」の言葉が当然である箇所に「私自身,私」が使われる訳は、〔話者の『私』が自らの事も含めて述べる〕の構成のため。》
ぶっちゃけ、ここの英文はこんな意味も含む。→『一方の甘い微笑みが、一時【ひととき】の{熟し・慣れ・適合}を表現してくる場合は、{自己賛美と相手からの賛美}(自分の高評価)のための恋愛である。
 
*2:「悉【ことごと】く」まで行かない→『私のすべき事は、断然,最上の逃避 ---』。
 
*3:『その戯れ』とは、キューピッドが人々に適用する法則「愛」。『その歌』は レクイエムかも知れない。キリスト教カトリックで、死者のためのミサ曲であるレクイエム。歌詞の内容や,後に出てくる‘pall'の他の意味で、その様にも思える。「私にはレクイエムを歌え。」と?
 
*4: ここでの『私たち自身』は二人のこと。
 
 
 
 
英語歌詞
(doppoさんに疑問を頂き,Caperの後へ〔省略されたのだろうto〕を加えました。び・はっぴぃ♪さんがto不定詞での否定語の位置を示唆して下さいました。)
 
What is a youth? Impetuous fire.
What is a maid? Ice and desire.
The world wags on. A rose will bloom. It then will fade.
So does youth; so does the fairest maid.
 
Come the time when one sweet smile has it 《to》 season for a while, then love is in love with me.
Some may think only to marry.
A death will tease and tarry.
Mine is the very best parry.[*あ]
 
Cupid, He rules us all.
Caper 《to》 the caper, sing me the song.
Death will come soon to hush us along. Sweeter than honey and bitter as gall.  Love is the pastime never 《to》 will pall.[*い] Sweeter than honey and bitter as gall.
Cupid, He rules us all.
 
A rose will bloom. It then will fade.
So does youth; so does the fairest maid.
 
 
*あ: parryは、〔フェンシングでの突きをかわす技【わざ】パレ〕でもある。
 
*い: pastimeは造語です。「フランス語の passe-temps(時間つぶし,娯楽,趣味)の 英語訳として、 passと,timeとのの二つの英単語を合わせて作られた」という、英語の新語だったそうです。passには、「時を過ごす,時が経【た】つ」の意味の他に「フェンシングの突き」の意味も…。
neverの位置は、never+本動詞、be動詞+never、助動詞+never+本動詞」だと、旺文社英和辞典の『never』の項目に載ってます。じゃあ、‘Love is a pastime never will pall.'のwillは 助動詞では無く,本動詞の意味で訳すべきなんだ! なら、pallを動詞の意味で考えてたのも間違い。pallは、動詞willの目的語になる名詞。この形のpallなら不加算名詞ってことだけど、そっちのほうの意味が何か有ったっけ? それに、動詞willの主語に当たるのがpastime(娯楽)ってぇ? そんなので文が成立する様な意味が本動詞willに有るのか…… 一つ有った。で、あんな訳になりました。
 
 
始めのほう『What is a youth?』は、「青春とは何か?」とか「若さとは何か?」の訳ではまずい。青春や若さの意味でのyouthは、不加算名詞なので、不定冠詞の a を伴【ともな】いません ━ 特異な場合の他なら(いつもなら)不定冠詞は不加算名詞そのものとは“付き合わない"━。aを伴うyouthであるのなら、「加算名詞の意味でのyouthだ」の可能性、大。
そして、ここのは、不加算名詞そのものにaが伴う特例じゃ無い。
 
英語の古語の意味も訳に用【もち】いた(シェィクスピアの〔ロミオとジュリエットの物語〕なので)。例えば、 us(私たち{を,に})。古語のそれは ourselves(私たち自身{を,に})の意味合いが弱まってない。古語での me(私{を,に})には myself(私自身{を,に})の意味も…。他にもいくつか古語の意味で訳した。
 
この詩の訳の完成 近くまで 僕の頭を悩ませたのは、『--- wags on.』。「〔前置詞onなのに、そこで終わりにするの?〕なんて事が、正しい英文で有り得るのか」と。
英和辞典でonも調べたら、この単語、前置詞の“役割"だけじゃ無く,副詞での意味も有るんだ!(名詞も形容詞も)
『やさしい言葉でも、辞書を引いて調べてみなさい。』と仰【おっしゃ】った先生、あなたは正しかった。「重要で無い,取るに足りない」と思ってる事を見直【みなお】す、のも大切ですね。気づけないでいた見方(御方【みかた】)に気付けますから。《せっかくのその言葉を気安くイジって怒らせて御免ね先生》
 
死においても,愛においても、<自身に向ける,自分へ集める>の志向を強めてゆくと、『蜜よりも甘く,遺恨ほどに苦い』の苦味のほうが増して来ますか?シェィクスピアさん。人の<それ>を強めても、自分の<それ>を強めても。
「自死でも愛でも、甘く苦い。」の言葉で あなたが言いたかったのは、『踊【おど】る阿呆【あほう】に,観る阿呆。同じアホなら 踊らにゃ損!損!』的なことですね。(この〔踊らにゃ損〕はシェィクスピアの言葉に影響されたのかな?) 
自死を強く思っている人にとっては、「死のほうが苦さが短くて済【す】むからソッチがいい。」でしょうから、あまり意味を成しませんか。
でも、この歌詞は、(早まる)自死のことを間接的にこう言っています。→the very best parry(断然,最上の、逃避的 回答)《の意味も。》
逃げ切ってしまわないで,見直し(再検討すること。見方を変えて,今まで気付かないでいた価値を認めること。)で認識を新【あら】たにできたのなら、解決への道を見出【みいだ】せるかも知れない。楽なほうを選んで自分を壊したなら、[努力,苦労の後に大きな「よろこび」が来る]可能性をも消してしまうかも。
 
『いのち短し 恋せよ 乙女
 紅【あか】き唇 あせぬ間に
 熱き血潮の冷えぬ間に……』
 (『ゴンドラの唄』作詩-吉井勇・作曲-中山晋平)
この詩も、シェィクスピアに影響されたみたいな感じ。この形も借りて,シェィクスピアたちの作意を汲【く】んで言わせてもらえば、
⊂死ぬまで生きろ。たとえ外見は綺麗【きれい】じゃ無くなろうが、生を全【まっと】うし,生涯【しょうがい】ずっと愛せ《orずっと愛せるものを…》。⊃。
英語の‘ Live to the death.’の表現は「最後まで生きろ」ってことだけど、
「死ぬまで生きろ」のほうがインパクト有るね。
そして、愛は「異性を」と限らない。同性にも,異人種にも、愛。自分が遣【や】り甲斐【がい】を持って取り組めるものも…。《例えば、資格・段位の取得に励【はげ】む事なども〔愛〕。》
それらの〔物にするまでの手間〕を思って心が怯【ひる】む様な人は、“減量ダイエット・オタク"(やせる事を求められる職業で無く,減量する必要ありの病気でも無いのに、年中【ねんじゅう】、やせる事に躍起【やっき】な人)になったりするのかなぁ?
 
この映画で〔早まって自死するジュリエット〕を演じたオリビア・ハッセーさんは、映画と違って実際は⊂その⊃様な生き方のようです。夫を何度か持ち━日本人も含めた異人種の夫も━、幾人の子を産んだ彼女。失礼ながら高齢になって外見が綺麗とは(若い時の様な綺麗とは)言えないけど、なおも役者。←誉【ほ】め言葉ですから怒らないでください。m(__)m
《追記、↑( )の中でリカバーしました。勘弁【かんべん】してね。》
 
 
 
 
この映画にもなった二人の物語は、シェィクスピア以前にも何度も書かれました。主人公の名,国の言語は違えども。結ばれない話は普遍【ふへん】。もちろん、結ばれる事も普遍。
 
 
 
 
 
意見を下さったdoppoさんに感謝。手助けして下さった{び・はっぴぃ♪ with だぁりん}さん達には感謝と祝福を。