珍説3・白燐弾はそもそも発煙弾 | 誰かの妄想

珍説3・白燐弾はそもそも発煙弾

【珍説】
 ・白燐弾は報道されているような強力な攻撃力は一切無く、昔から当たり前の様に使われる発煙弾です。

 ・白燐弾はそもそも攻撃的兵器ではありませんよ。

 ・白燐弾(日本では普通「黄燐」という)は、他のかたの回答にあるように、本来発煙弾です。


(考察上の必要性に鑑み,必要範囲内で引用しています)
http://www.gigantea.info/~hawk/imacoco/w.php?s=%E7%99%BD%E7%87%90%E5%BC%BE



【事実】
日本で白燐弾(黄燐弾)と言えば通常は焼夷弾を指します。白燐そのものは発煙弾にも照明弾にも使われますが、文脈上明白な場合や用途に言及する必要のない場合を除けば白燐発煙弾、白燐照明弾などと言うのが普通です。
例えば、自衛隊は発煙用の白燐弾しか持ってませんが、調達品目などでは、「発煙黄りん手りゅう弾」「120mmM、JM2WP発煙弾」などと発煙弾であることを明記しています。(”黄りん”も”WP”も、白燐と同じ意味です。)

白燐(黄燐)発煙弾にしても焼夷弾の一種とされることがあります。

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黄りん発煙弾 焼夷(しょうい)弾の一種黄りんは空気に触れると燃える性質がある。迫撃砲などで発射され、爆発すると中に入っている黄りんが飛び散って燃える。大きな殺傷力はないが、焼夷効果と発煙効果がある。沖縄戦では壕などに黄りん弾が撃ち込まれた。

(琉球新報2001年6月19日)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-111363-storytopic-86.html
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また、白燐弾を「昔から当たり前の様に使われる発煙弾」と呼ぶのは無茶苦茶です。船舶用の信号弾などでは白燐が使われることもあるようですが(例えばタイタニックが救難信号用に打ち上げていた信号弾は白燐弾らしいですね)、一般的には焼夷弾として知られています。
東京大空襲でもドレスデン爆撃でも、黄燐(焼夷)弾が使用されたことは有名です。また、ベトナム戦争でも使用され、反戦団体はナパーム弾と並んで、黄燐(爆)弾の使用を非人道的と非難しました。
世代交代が進み風化しつつあるとは言え、空襲体験を持つ日本人を捕まえて「白燐弾はそもそも攻撃的兵器ではありません」とは、珍説以外の何者でもありません。


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