産経は「安倍官房長官、カルト教団に祝電」を報道したのか?
ところどころのブログコメント欄で、「産経はちゃんと報道している」との主張を見かける。紙媒体Onlyで、ネット上にはないとのこと。
ただし、何月何日のどの版なのか明示しているのは見かけない。1か月分の産経新聞を読み漁るとバカになりそうなので、知っている方は、せめて日付くらい特定して教えて欲しい。
とりあえず、産経が「安倍、カルト教団に祝電」事件をちゃんと報道しているか不明なので、産経症シリーズを続けてみよう。
**以下、産経新聞2006/6/24コラム引用、ただし、赤字は筆者による修正**
安倍官房長官がカルトに祝電を打ったことを報道しない「問題の本質」は何かをまだ考えている。メディアの多くが一応は報道しているのに、産経は官房長官とカルトの癒着など大したことではないと考える認識差ではないか。最大の問題は、産経が国民を裏切っているとの意識がないことだ。
▼プロとシロウトの認識差は、イラク戦争でもあった。多くの有権者は大量破壊兵器があるかどうか半信半疑であったが、政府はあるはずと読んだ。好戦的なアメリカからの情報以外に何の根拠もないのに、プロは従米のオキテを引きずっている。
▼取材のプロにも閥のような仲良しクラブがあって、周囲が見えない。多くの社会問題を引き起こした統一協会に祝電を送ったのは現職官房長官の安倍晋三だ。安倍晋三が次期総裁選に立候補し、産経は彼こそ「ポスト小泉」と吹聴して回る。
▼安倍官房長官の祝電をもらったと報じる世界日報のHPは生きている。安倍官房長官が祝電を打っているとあっては、現に勧誘されている人の心をくすぐるだろう。立派な広告塔だ。
▼官房長官は「法の番人」である裁判官と同じように、「行政の番人」として独立、中立、公正が求められる。だから、宗教介入がないように日本国憲法で政教分離が規定された。「私人としての立場で地元事務所から『官房長官』の肩書で祝電を送付」との言い訳に対し、産経のとるべき決断は一つしかない。
▼小欄はすでに、「報道機関の心意気と技を示す報道を」と引導を渡したつもりだ。安倍官房長官がカルトに祝電を打ってから1ヶ月以上も、安倍祝電が報道されることを待ち続けた。だが、もう待てない。「行政の番人」には独立、中立、公正が求められるべきだとのお考えなら潔く「安倍、統一協会へ祝電」と報道されよ。