[技・022]ScanSnapでいわゆる「自炊」をしてみたが。。。
活用頻度:★
スキャン成果の再利用度:★
速攻度:★
iPadが登場して先日で一年だそうです。
iPadが出て以来、「自炊」という言葉が流行りました。
電子書籍を購入するのではなく、すでにある紙の書籍を
ドキュメントスキャナーで読み取って、iPadに入れて、電子書籍として読む、といいうやつです。
さて、私はScanSnap他、ドキュメントスキャナーを使った経験はそれなりにあるのですが、
これまで「自炊」と呼ばれるほどのことはしていませんでした。
せいぜい、バイクの雑誌を処分するときに、残しておきたいページだけを
スキャンしてとっておいたくらいです。
先の年末年始、車で長距離帰省をしたのですが、その際、渋滞のときのひまつぶしのために
古本屋で105円のコミックを何冊か買って持って行きました。
今日は、その105円で買ったコミックを「自炊」してみました。
結論としてはあまりいい感想ではないのですが。
<用意した物>
・105円で買ったコミック1冊
・アイロン(普通の家庭用アイロン)
・キッチンペーパー
・ローリングカッター(これは普通の自宅にある、というほどポピュラーじゃないかな)
<手順>
1.アイロンを使って、本の背の部分の糊(接着剤)を溶かして、本をばらばらにする。
2.ばらばらにした本の各ページの背の部分にはバリがあるので、ローリングカッターで切り落とす
3.スキャン
4.iPhoneに取り込む(DropBox経由、iBooks行き。)
では、各手順の詳細です。
1.アイロンを使って本の背の部分の糊を溶かす。そしてばらばらにする。
本の背の部分にアイロンをあてて、糊を溶かします。
まずはこの状態。表紙の一枚ものがはがれます。
本の背には白い糊がついています。
次のステップで、この糊をキッチンペーパーに吸着させます。
本の背にキッチンペーパーをあてているところ。
このペーパーの上からアイロンをあてると、糊がキッチンペーパーに吸着します。
糊がそれなりに吸着されたら(目安は、99%くらい糊が除去された状態)
一枚一枚をはがしていきます。
下の写真は、はがし終わったところ。
2.ばらばらにした本の各ページの背の部分にはバリがあるので、ローリングカッターで切り落とす
一枚一枚をはがした状態だと、本の背の部分にバリがあります。
このままScanSnapに入れてスキャンすると故障の原因になりそうで
とても怖いです。
なので、面倒でも、背の部分のバリは切り落としましょう。
カッターナイフやはさみで切り落としてもいいです。
持っている人は「ローリングカッター」を使うと便利です。
きれいに切り落とすと下の写真のようになります。
3.スキャンします。
一度に大量の原稿をスキャンする気持ちよさは動画でお見せしたいくらいです。
4.iPhone上で開いてみます。
まー、もちろんきれいですし、iBooksを使うのでページの頭出しもしやすいです。
しっかりと読めるレベルです。(iPadにはかなわないでしょうけど。)
===結論===
コミックを安易に大量にScanSnapでスキャンするのはオススメできません。
なぜなら、ScanSnap S1500をはじめ、ドキュメントスキャナには
原稿をローディングするためのゴム製のローラーがあります。
これは消耗品であり、各ドキュメントスキャナー毎にある程度、スキャン枚数の目安が
設定されています。
コミックは枚数が多いため、1冊スキャンするだけでかなりの枚数をスキャンすることになり
消耗品の寿命を縮めることになります。
自炊目的でScanSnapを使っている人は問題ありませんが
そうでなければ、このテの雑誌やコミックのスキャンは専門業者に
背の部分の裁断とスキャンを依頼した方が安上がりかもしれませんよ。
1冊100円くらいでやってくれる業者もあるみたいですから。
ふー、今回の記事は、自炊の時間、写真を撮る時間、この記事を書く時間と
かなりの時間を費やしました。
目的を持った書籍を自炊するのであればよいのですが、そうじゃなければ大量にページがある書籍のスキャンを自前でやるのは割に合わないと感じた、良い体験でした。