エジプトのムバラク大統領が早期退陣した場合、有力後継者として名前が挙がる

スレイマン副大統領(75)について、米メディアは情報長官任期中、米中央情報局

(CIA)の秘密工作に深く関与してきた過去を指摘。

「地位にふさわしくない人物」との否定的な評価を伝えている。


4日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、オバマ米政権が、スレイマン副大統領を

首班とする暫定政権発足をめぐり、エジプト当局と検討中と報道。

米上院外交委員会のメネンデス国際開発・対外援助小委員長(民主党)も同日、

副大統領は有力な後継候補との見方を示した。


しかし、ABCテレビは1日、2002年にCIAがアフガニスタンで暗殺攻撃した際の

裏事情を伝えた。国際テロ組織アルカイダ幹部の死亡確認のため、CIAはエジプト

当局が拘束していた同幹部の親類のDNA採取を依頼。


スレイマンシは「問題ない、親類の腕を切り落として送ってやる」と冷淡に

言い放ったとされる。


さらに中東担当のCIA元分析官のコメントも紹介。

「ムバラクとスレイマンは同じ穴のむじな。反政府勢力との対話に適任ではない」


2日付のワシントン・ポストによると、1993年から情報機関トップだったスレイマン氏は、

CIAが拘束した「テロ容疑者」数十人を尋問のためエジプトに送還した秘密工作に

関与したと報じた。 尋問には拷問もともない、米国などの人権団体は非難している。



2011(H23)2月6日 中日新聞記事


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アメリカはスレイマン副大統領を後継にと考えたいところがあるが

ムバラク氏に近い人物であるために、国民や反政府団体からは

支持されない可能性が高い。


それでも、アメリカとしてはエジプトがムスリム同胞団や反政府組織により

反米社会になることを避けたいために、ツィッターなどで抗議デモをしてきた

エジプトの若者たちを中心に、親米の民主化を呼びかけて促したいと

考えているようだ。