後日、母とCTの結果を聞きに病院に出かけました。

もちろん先生から寛解のお言葉をいただくつもりで・・・
何故か妙な自信があったんです。

母はそれでも
R-CHOPの治療中
あまり副作用が出なかったので
「もしかしたら効いてないんじゃないか?」
なんて頭をよぎったこともあったそうです。

いつものように採血を終えて
待合室で待つこと1時間。
久しぶりに教授先生の声が母の診察番号を告げました。

母は正直自信の影に
もしかしたら・・・?という気持ちを抱いていたのかもしれません。
私には話さない身体の異変に
気づいていたのかも・・・と。

教授先生は私たち親子にねぎらいの言葉を忘れず
そして本題に入りました。

「CTを撮っていただいたのですが、ちょっと気になることがあります。」

原巣の鼻の部分には
そんなにハッキリはしないけど小さい影。
そして一番注目したいのは・・・
発症したときにも腫瘍があった副腎が妙なカタチをして
腫れていました。

教授先生は
「腫れているように映っていても中身は空っぽの場合もあるんです。」
「それをハッキリさせるために本当に申し訳ないのですが
 PET検査に行ってほしい」・・・と。

8月のCTでは映っていなかった何者かが
今度の母のCTにはしっかり映っているんです。

今さっきまで信じていた何かが
音を立てて折れる・・・
そんな感覚を覚え、手のひらを返したかのように
今度は嫌な予感しか感じられなくなってしまいました。

母も言葉が見つからない様子で
がんを告知された時より悲痛な表情。

そんな親子を見て教授先生が
「でもPET検査をしてみないことには本当のことが分からないから
 そんなに悲観しないでくださいね。」

いくつもの症例を見てきて教授として医学生にも教えている
その教授先生が言うのだから
わずかな望みになってしまった「寛解」を
忘れないで信じてみようと思いました。

先生はすぐにPETの予約をしてくれ
この日はあらたに生まれてしまった不安に苛まれながら
家路についたのでした。

副腎の腫れ
どうか空洞でありますように・・・
もう祈るしかありません。

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