リハビリ病院ではじめての面談があった。
先生には、栄養状態があまりよくないので食事の量と水分量を増やすということと、
「CTでみると、この小さな脳幹のなかに目を覆いたくなるような出血量があるのに、ここまでよくなってるのはすごいと思うよ。若いせいかもね。」
と言われたが、
運動・認知の成績は、126点中、20点に満たなかった。
可能性として、自分で車イスに乗り降りできるようにならないですか?
の質問に、作業療法士は、
「今後大きな動きの変化はないと思う。」
と言った…。
パパの様子はというと、
発音が日に日によくなり聞き取れる言葉が多くなってきたり、わからないときはペンを持たせてノートに書かせた。
字はふにゃふにゃで、とても読めるようなものではないけれど、発音と合わせて謎解き合戦だ。
動きは増えてきたが、夜中以外はミトンをはずしてもいいことになり、右へ左へ寝返りもうてるようになっていた。
わたしになるべく来てほしい想いだけでなく、気遣いもみせるようになってきた。
「さむくない?大丈夫?」とか、
「お昼たべたの?」とか、
「帰る時間じゃないの?」とか。
とにかく泣くのはとまらないらしく、パパの性格変わっちゃったと思ったけど、思い起こしてみれば、仕事行くときは、わざといってきますを言わずこっそりでていったり、だれもいない暗い部屋に帰ってくるのは嫌がる。もともと寂しがり屋だったんだなぁ、と今になってから気付いた。
なるべく子供に負担がかからない程度にパパに会いにいくことにしよう。