迷路 狂った愛の狭間で6





電話を切って
大きく背伸びをする
さて・・・そろそろ帰ろうかな
マ室長に電話して
帰りの便のチケットを手配してもらうと
ミニョにもう一度電話をかけた



『もしもし?』



ワンコールですぐ出るミニョ
・・・本当に可愛い、大好き



「今ね、帰る手配したよ」

『いつ?何時?』

「だめ、ミニョお迎えとか・・・
 考えてるんでしょ?」

『だって・・・・』

「会いたい?」

『・・・・うん』

「寂しかったぁ・・・?」

『・・・・ジェルミ』



ほら・・・



『早く・・・会いたいの・・だめ?』



会えない時間が
今までの濃厚な時間を恋しくさせる
僕への想いを大きくする


・・・・シヌひょんの言った通りだね


緩む口元を隠すことなく
いいよ、ってそう言って電話を切った
すぐに発つ便を予約してもらって
ミニョにメールで連絡してさ
身支度を整えてすぐ・・・実家を出た


そう、仕事なんてないよ
ただこういう時間が必要だって
そうシヌひょんが教えてくれただけ


テギョンひょんが動くかもしれないけど
ジェルミじゃないって
ミニョは実感するだろうからって
今までミニョに刻んできた僕の欠片が
ミニョの中で・・・・
僕の愛を大きな形にするからって



そう教えてくれたんだ



やっとミニョが
僕と同じぐらいの気持ちを持ってくれた


大好きで・・愛しくて

求められたくて、離れたくなくて

いないと不安でさ・・・・

欲しくて欲しくて


ずっとずっと
僕の気持ちばかり大きくて
・・・・苦しかった
僕を見て欲しくって
僕だけを求めて欲しくて
動けば動くほど・・・・
ミニョの心はテギョンひょんに流れていった



そんな僕を助けてくれたのは
シヌひょんだった



「ひょん、ありがとう・・・・
 これでミニョは僕だけのミニョだ
 ・・・・・誰にも渡さないよ」



もちろん・・・シヌひょんにも




***




早く空港に行かないと・・・
ジェルミに会って
ごめんなさいって謝りたい
ジェルミじゃないと駄目なんだって
もし・・怒られたとしても
泣いて縋って許しを請いたかった


待ちきれなくて
電話を切ったあと
すぐにホテルを出ようと
あたりのものをバッグに詰め込んだ


あ・・・・


カップがコツン・・・・って
床に置く音で我に返る



「ミニョ・・・もう行くの?」

「あ、シヌひょんありがとうございました
 ・・・・待てなくて」



恥ずかしいけど
素直な気持ちを告げれば
しょうがないね、って
笑って頭を撫でてくれた


俺が送っていくよ


そうシヌひょんが言ってくれたの
そこまでしてもらわなくても・・・
迷惑掛けっぱなしだし
どうするべきか・・・悩んでいたら
2人で行ったほうが
迎えに行くって感じで自然だろ?
ジェルミと2人っきりだったら
何を撮られるかわからないからね


会いたくてどうしようもなかった
2人・・・・だろうから


シヌひょんが意地悪に・・私にそう言った
・・・・真っ赤になる私
ジェルミを目の前にしたら
抱きついて・・・ちょっとでもいいと
キスをせがんでいたのかもしれない



だめね・・・
もう離れたくないから
少しぐらい我慢・・・・・しないと



「お願いします」

「はい・・・荷物持つよ?」



そうして
2人でホテルを出た
腰を抱かれる違和感を感じながら
小さく光るフラッシュにも気がつかずに・・・







一話にするのもったいないから
とりあえずちょんぎっておきます
次でラスト・・・かな←もはやなじょ

ということで

ジェルミの行動は
シヌひょんのアドバイスがあったから
でも、今のシヌひょんの行動は
謎が謎が謎がなじょー←