【FTisland:ホンギ】Distance④


あぁ・・やっちゃった


彼の後姿を見送って
大きくため息をついた
ちょっと期待してたんだよ?
もしかしたら
頑張れーって応援してくれるかなって
でも・・・
寂しがり屋なホンギには
やっぱり無理だったみたいだね
それよりも・・・・
相談しないで決めた事に怒ってる?


これって
それだけ求められているってこと?
それとも
近くにいなきゃいらない女・・・ってこと?


「もうすぐ100日じゃん・・・」


カレンダーには大きなハート
ホンギと一緒に書いたのに
このままじゃ喧嘩別れしたまんま
私はCNの方に異動する


いや、喧嘩にすらなってないね


「はぁ・・・どうしよう」


なんだかさっきからため息しかでない
幸せがガンガン逃げてくよ~
どうしたらいいんだろう
でも・・・いろいろな音に触れたい
だから今回のチャンスは・・・
逃したくない


全ては彼の声を活かすため
私はそのことを念頭に置いて
ずーっと仕事をしてきた
FTの皆にいっぱい楽器の事聞いたのも
どのバランスで彼の声が一番響くか
そういうのを知りたかったから
彼らの音に彼の声が乗る
一番最高な状態で演奏させてあげたい
それが私の願い


だから・・・今回だって
CN君達について
たくさんのことを勉強してきたいって
そう思ってるだけなのに


「あぁ~だめだめ!!!
 もっとプラス思考でいかなきゃ!!
 うん!!がんばるぞー!!」


Puurururururu・・・


って気合入れたとたんに電話!!
ホンギかなぁ~!!!!
って見たら、ジェジの文字
・・・ホンギが反省の電話とかって
よこすはずがなかった◎ちーん


「はいは~い?」

「ヌナぁ、どうだった?」

「まだ帰ってないの?」

「ってことは・・・」

「「撃沈」」


そっかぁ・・・・って心配してくれる弟
ジェジナも我侭おにいちゃんを持って
大変だよねぇ・・・
ここまでお世話しないといけないのか


「いや、ヌナが心配なんだよ~?」

「へ?」

「独り言が日本語でも
 俺は聞き取れるからねぇ、だいたい」


ニコニコと笑ってる顔が
想像できるんですけど・・・はい
可愛い弟たちについつい
甘えちゃうダメなヌナのあたし
今日はちょっとダメージ強いし・・・ぐすん


「ヌナぁ・・・・
 きっとね、ホンヒョン急な事で
 ビックリしたんだよ」

「うんうん・・・」

「だから、ちょっと待ってあげてね?」


ずっと一緒にいるからか
性格を熟知している彼らに
こうやって毎度毎度
励まされている私・・・
なんだか彼女なのに情けないね
ありがとう、と言って電話を切った


ちょっと・・・・
ホンギにも冷静になってもらおう
しばらくは連絡取るの止めよう
・・・・時間ないけどしょうがないな


カレンダーのハートのマーク
書いた時は本当に幸せだった
プチ同棲ごっこみたいでさ


彼の帰りを待って・・ご飯作って
おかえりーってドアを開ければ
たまにドッキリとか仕掛けられてさー
笑い声が絶えなくって
たまに拗ねたり、甘えたり
そんな彼を見るのが好きだったし
とっても楽しかった


あたしが・・・・
仕事なんかしなければ
幸せにやっていけたのかなぁ・・・


「でもそれじゃぁ・・・
 ここに来た意味ないじゃん」


ホンギの声をもっともっと
多くの人にいい状態で聞いてもらいたい
それが私がここにいる理由なのに・・・
堂々巡りの考えに
なかなか終止符を打てないでいる
ソファーにごろんと転がって
天井を見上げた


たった二ヶ月なのに
急速に縮まった私達の距離
もっともっと
時間をかけたほうが良かったのかな・・・
いつも2人が一緒になれば
じゃれあっていつの間にか時間が過ぎてた
もっともっと
真面目にいろいろ話したほうが
良かったのかなぁ・・・・


過ぎた事をいろいろ考えるけど
過ぎたことだからどうしようもできない
何が正解かなんて
わかるわけないくせに・・・


「大好きなのにな・・・ホンギ」


笑った顔も
悪戯するときの生き生きした顔もw
可愛い寝顔も好き
甘えん坊の時のとがった口も好き
ステージに上がったとき
スイッチが入るあの瞬間が好き
ファンを魅了する歌い方も大好き


私の大好きって
伝わってなかったのかなぁ・・・
誰より・・・好きなのに


大きくため息をして目を閉じた
大丈夫・・・・
明日になればいつも通りだよ
ホンギもきっと
いつも通り声をかけてくれるはず
私はそのまま
ソファーで一晩を過ごした


***



次の日気合を入れて会社に行くと
珍しくFTのメンバーが事務所にいた
次のツアーの打ち合わせみたいで
いろいろセトリとか練っているらしい


「おはようございます」

「「「おはようございまーす」」」


皆と挨拶を交わすのに
一人だけ・・・・そっぽ向いちゃって
まだ怒ってる?
もぉ・・・どうしたらいいのよ


とりあえず彼のことはおいておいて・・
会議に加わった
彼らの曲のコンセプトとか
いろいろ伝えたい思いとか
私も聞いていたほうがいいと思って
こういう会議にも参加するようにしてる
FT専属PAだもん
ライブハウスにいるPAとの違い
見せてやりたいしね


すごい燃えてきた~メラメラメラメラ


会議が終わって
早速私は次の仕事に移ろうと
会議室を片付けた後に
部屋をでると・・・


「ホンギオッパ~♪」

「お、久しぶり」


どこそかの若い子と話し込んでる
あ・い・つ!
・・・・ちらっと目が合っても
知らん振り決め込んでるし
女の子は憧れのホンギオッパに会えて
たいそう嬉しいそうで
クネクネと体を動かしながら
ホンギの手を握ろうとしてる


普段のあいつだったら
うぜーとかいいつつ
応じてるんだろうけどさ・・・
今、思いっきりあたしに
見せ付けてない?


優しいあたしも
さすがに・・・・あったまきた


「ヌナ~って・・・怖いお顔して」

「スンヒョン・・・
 あたし今、すごい機嫌悪いから」

「確かに・・・
 お目めが釣り上がってるね
 ・・・・あぁ、原因そこねぇ」

「別に~!!
 あたしも子供相手にしてる暇ないし!
 もういい!!引継ぎやってくる!!」

「ちょいちょいちょい!!」


スンヒョンが爆弾ふんだー
見たいな顔してたけど
かまってられませーんだ!!
そっちがそうならいいよ!!
別にあたしみたいな年上より
可愛い年下の女の子のほうが
ホンギはいいんでしょ?


よーくわかりました!!


すれ違いざまに
一言呟いてやった


だいっきらい


むかつく馬鹿ホンギと
・・・・それでも大好きな自分
胸がちりちりと痛んだ





あうち(ToT)
ホンギーなにやってんねん!
と突っ込んだ人多いですよね、はい
次はホンギ目線でいきますので
楽しみに?お待ちくださいませ~ぐすん

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