カン・ミニョクと

   恋愛してみませんか?






明日は・・・ライブか

ドラムのセッティングをしながら

明日のセットリストに目を通す

ふーん・・・

明日は随分攻撃的な選曲だね



練習後のけいちゃん

メンバーと何やら話している

あれからけいちゃんは

私にいつも通り接してくれている

私は・・・

けいちゃんの気持ちには応えられない

きっとそれを

けいちゃんはわかってるんだろう



ずっとずっと

私の隣にいてくれたからこそ

わかってるんだろうな・・

だから私も普通に接する

2人の間に出来た、暗黙の了解



「けいちゃーーん」


「なに?」


「明日対バン誰なのー?」


「まだ決まってねー」



決まってないの?

けいちゃんの顔を覗き込むと

思いっきりデコピンされた



「それより・・・・

 お前ちゃんと叩けよ?」


「え?ちゃんと叩いてるジャン・・・」


「間違いなく叩いてるよ

 しっかりと・・・ロボットみたいだけどな

 明日はそれじゃ

 通用しねーから気をつけろよ?」



なんで通用しないのよ・・・

ってか

対バン絶対に決まってるでしょ?

教えてくれないけいちゃんに

やきもきしつつも

彼の言葉の意味を考えていた



<ロボットみたい・・・>



リズムを崩さず間違えない

正確に叩いているつもり

いつの日からだろう

ドラムを叩く目的が変わったのは・・・



***



「ひょーーーーーーーーーーん」


「ぐへっ!!」



ジョンヒョンに抱きつくミニョク

顔はニコニコ

とても機嫌がいいらしい

彼らは今・・・日本にいる

CDのリリースイベントや宣伝

そのために日本に来たのだが

もちろん

他の目的がある



BEARSとのライブ



もともと女性ばかりのライブ

男だけのライブというものは

経験したことがなかった

魅力的な提案だったわけで・・・

日本の男性にも聞いてもらいたい

アイドルバンドではなく

韓国のROCKバンドとして・・・



あとは・・



「ミニョク・・ライブ前に会うの?」


「ううん・・会わない

 今日は仕事に専念する」


「そういうところは

 本当にまじめだよな~」



ヨンファがそういうと

バンに飛び乗った

ミニョクはそうほめられて

にっこり笑顔になりつつも

ちょっと難しい顔を見せる



彼女に会いたい

聞きたいことはたくさんある

でも

あのドラムプレイを見る限り

彼女の中で

明らかに何かが変わってしまった



笑顔で叩けなくなったのは

僕のせいなのだろうか・・・・・・・



彼女から音楽を取り上げて

僕は何をしてるんだろう

そんなことを考えると

ちょっと暗くなる



聞きたいことは山ほどあるのに

何かを突きつけられるのが怖い

でも

俺は決めたんだ



明日ではっきりさせるって

彼女への思いも

彼女が俺に対する想いも

このまま宙ぶらりんのまま離れてたら

いいことなんて絶対にない



明日のライブ

全てが終わったときに

見える何かを信じて・・・





愛のある1ポチ
よろしくお願いいたします♪