プロポーズか。。
実際そういう立場にならないとなかなかね。
http://www.pref.nara.jp/kodomo/prkekka/index.html
去年の夏、LAに留学したのですが、そのときのクリエイティブの課題に「プロポーズ」のお題がありました。(語学留学ではなく、プチビジネス留学のようなもの。ビジネス系からクリエイティブ系までいろいろな選考課題があるんです。)
せっかくだからそのときの課題で応募しようかな。長いからね。気をつけて。
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◆お題
「私には3年間交際している恋人がいます。自分はビジネススクールへの留学が決まりました。相手は日本で仕事もあり、しかも昔つきあっていた恋人のことが気になっている模様でちょっと微妙な感じです。自分がMBA留学をしてしまうことにはちょっと不安そうです。特に最後の2年間は仕事とMBA留学の勉強に終われあまり相手に時間が取れなかったので相手の気持ちがどうかは良くわかりません。でもいつも応援してくれていたし、自分が相手を思う気持ちは確かなので、できれば結婚したいとおもっている。明日の夜、相手を呼び出し、愛の告白とプロポーズをしようと思う。」
あなたなら、どのようなプロポーズをしますか?
◆登場人物紹介
◇小堀 美帆
生年月日:2月20日生まれ、26歳
身長体重:153センチ、45キロ
血液型:O型
職業:神奈川県の小学校教師
趣味:オーケストラでファゴットを吹く。掃除。料理。
◇佐藤 淳
データ 生年月日:12月26日生まれ。27歳。
身長・体重:170センチ 66キロ
血液型:A型
趣味:海外旅行、野球、読書、映画、音楽。好きな音楽はロック、blue hearts。
職業:某外資系コンサルティングファーム。
備考:これからビジネススクールへ留学予定
実際の課題は、撮影なども含め小説風にまとめた。後にも先にもこんなに1人で幸せな気分になったこともなかったなぁとw 駄文で失礼します。
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「揺れる女心」
淳とはしばらく会っていない。
留学の準備や、勉強で忙しい彼を想い、寂しさを募らせる自分。淳を大切に想う気持ちは変わらず、健気に淳を支え、応援してきた。そんな折、ある情報が入る。
元彼が彼女と別れた。
「やっぱり美帆が一番。このまま彼女と付き合っているのは失礼。」
今の彼氏は何かに夢中になると、私にはあんまりかまってくれない。
「これから海外になんて出ていったら、ますます連絡も途絶えてしまう。それこそ自分なんて見向きもしてくれなくなるかもしれない。」
今更なにかという話だが、別れた原因は元彼のちょっとわがままな性格。今思えば、そんなささいなわがままなんてたいしたことなかった。
女心が揺れる。
「お前が一番。」
ただ、そういってくれる相手が欲しかった。
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「19時からのアポイントメント」
仕事から家に帰ってきて、携帯をチェックすると淳からの着歴がある。すぐに留守電を聞く。久々の淳の声。
「お疲れ様。明日の夜の都合はどうかなと思って電話しました。話したいこともあるから、またかけなおします。」
すぐにコールバック。
明日19時から、淳と会うことになりました。
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本心
いつもなら19時から会えるならと喜んでいたところだが、今回はどうしても素直に100%喜べない。明日はカレンダーの上ではクリスマスなはずで、周りの友達は一日彼氏彼女といるのに。
「忙しいから」
淳が留学する前の最後のクリスマス。期待はしていなかったけど、やっぱり一日は一緒にはいられない。
「今、淳は忙しいから、仕方ないよね。」
何度この言葉を自分に言い聞かせたんだろう・・・。
そして私はいつもの電車に乗った。
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いつもの1車両目
クリスマス当日。
約束の時間の15分前、和田町駅から相鉄線に乗る。ぎりぎりいつもどおり、1車両目に乗る。西横浜を過ぎ、そろそろ平沼橋。もうすぐ横浜。
話って何だろ。
やっぱ別れ話なのかなあ。
電車から見る外はもうまっくら。友達なんか朝から彼氏とデートしてるのに。やっと会えると思えばもう夜だよ。ほんとなんか、いろんな意味ですべてが真っ暗・・・。淳が留学するならと、内緒で英会話の学校にも通っていたけれど。。
どんどんネガティブになっていく。テンションがあがらない。これから淳に会えるのに、それがむしろ怖くさえ感じられる。
時間が経てば経つほど気持ちが沈み、嫌な事ばかりが頭を反芻し、離れない。いつもの15分の和田町⇔横浜間がとても長く感じる。
「えーっ!!!!!! 何あれ!すごい!なんかの撮影!?」
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「3秒間のプロポーズ」
車内を黄色い歓声がこだまする。はっと現実の世界に引き戻される。
何かと思えば、美帆のすぐ左隣にいた女の子が窓の外に何かものめずらしいものを発見したようで、横にいる彼女の友達らしき人物に全力でそれを見るようアピールしている。反射的にその視線の先を見ると、川の土手に、光の文字が見える。
"メリークリスマス美帆 結婚しよう!"
電球で作られたその不恰好な文字。
たった3秒の間だけ美帆の目に触れ、時速100キロで過ぎ去っていく。
「うわーいいねえ美帆ちゃん! どっかの車両に乗ってるんじゃない!? ちゃんとこれ見れてるのかなあ~」
「てかどんなプロポーズなんだろうねー(笑) 相鉄乗った人全員がこれ見るわけでしょ。」
「むっちゃいいじゃん! うちらだって電車乗ってるだけで幸せ分けてもらえたし(笑)」
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極彩色
まだその「美帆」が自分である確証はどこにもない。
ついさっきまでモノクロだった真っ暗な世界を、一瞬にして極彩色に染め上げる。
私にとって淳は、そんな存在だった。そしてきっとこれからも・・・
たくさんの人が乗車を待つ横浜駅に、電車がゆっくりと乗り入れる。降車口のドアが開いた瞬間、大勢の人を掻き分けて走り出した。
はやく、淳に会いたい
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美帆=私
改札の向こう側。
今、私を見つけた淳がいた。
明らかにいつもと違う、私の顔をうかがうような表情。
そのカオを見て一発でわかる。
あの"美帆"は、100%私だ。
「メリークリスマス美帆 結婚しよう」
元彼に心が動きそうだった自分が情けない。
今日は、ずっとこれを準備してくれていた・・・ 掛ける言葉もない。
淳が口を開いた。
「なかなか一緒にいれないと思うし、これから寂しい思いもさせるかもしれないけど。。
俺にとっては、お前が一番だから。
朝、起きるともう淳の姿はない。
淳は忙しい。今日も朝から出かけたらしく、部屋は静かに朝日を浴びているだけ。ぼーっとしながら、ベッドから出ようとする。そのとき感じる違和感。まさか・・・
一瞬にして目が覚め、動悸が高まる。そして、詰まりそうな気持ちで左手を見る。
左手にはめられた指輪が朝日を浴びてきらりと光った。
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自分のときははたしてどうなることやら。ひとまず妄想が膨らんでますw