☆極真空手創始者「大山倍達」総裁のオリジナル極真空手。


大山総裁のオリジナル極真空手を知りたいという事で、現在私が関わらせて頂いている方々には、極稀にヒントしかアドバイスをされない大山総裁の話、動きを例に出して、私が理に適った解説をしながら「動作」に当てはめて稽古を進めています。


つまり、まずは大山総裁の「動作」「語り」が根本的なものになっています。

ですから、私の場合「大山倍達」総裁のオリジナルは変わりようがないのです。

基準が「大山倍達」にあるのですから。


例えば、写真の裏拳です。

一般的には「裏拳」は手の甲の側全般(拳頭を含む)をいいます。

私が13歳で習い始めた松濤館流もそうでした。


ですから手首を返す、極真の裏拳のやり方を知り、何故だろう?とは思いましたが、大山総裁の内弟子として、大山総裁から直接稽古をつけて頂くようになり、1週間も経たずに理解しました。


大山倍達総裁の、極真の「裏拳」は独特なのかもしれませんが、一般的な「裏拳」だけではなく、状況により、当たる瞬間にスナップを効かせて弾くように打つ、或いは内部に捩じ込むように打つ、抉り取るように打つなど、手首の使い方によって、可能性

、多様性が増えます。


大山総裁は基本稽古の時に「裏拳は手首を返して捩じ込むんだ!」と言われていました。


写真のビール瓶の真ん中を抉り抜く試割りは(ブロック、瓦、板とは違い)普段の稽古で手首のスナップを効かせて捩じ込まなければ出来ない事でしょう。


残念ながら、古参の師範の方々も大山総裁が亡くなられてから、大山総裁の、極真の「裏拳」ではなく、一般的な「裏拳」に変化されてしまっています。


独立した以上、独自のやり方で全く構わないと思いますが、「極真空手」であるのであれば、「大山倍達」は一体何処へ行ってしまったのでしょうか。


私は大山総裁から伝えて頂いたことは、しっかり「そのまま」次の世代に伝えて行きます。

もちろん極稀にしかヒントを下さらなかった大山総裁ですから、私が分析した解説をプラスした上で。


今回の「裏拳」は一例ですが、創始者のオリジナルはそのまま遺し、新たな事はそれにプラスすれば良いという単純なことなのですが、何故か創始者のものと新しいものを入れ替えてしまい、どんどんオリジナルから遠ざかる。


オリジナルから遠ざかっても、その道場の門下生たちの修練になっているのであれば問題ないですし、それでいいと思います。


ただ「極真空手」として稽古をしているのであれば、極力「大山倍達」は遺して欲しいと私は思います(もちろん、大山倍達という名称ではなく、大山倍達の空手という意味です)。


というような事を言っても、30年前に亡くなっている「大山倍達」を知らない人間が多い中、創始者がやっていた本来の極真空手に興味を持つ事自体に無理があり、ましてや遺すという気持ちになるのは皆無と言えるのかもしれないですが、それでも私は若者たちの中に「オリジナル」に対して興味がある人間が出て来て、受け継いでくれるのを期待してしまいます。


押忍


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