皆さん、季節柄、ご注意下さい!!


酒の飲み方でわかる

“あなたがなる病気”

ハッとしたらすぐ改める

 酒のうまい季節だ。どうせなら病気知らずで、死ぬまで酒を飲み続けたい。それには酒の飲み方から予想される生活習慣病などのリスクをしっかり知って、“修正”をかける必要があるのだ。酒に悩む患者も多数訪れる「日比谷クリニック」の酒井和夫院長に聞いた。

●酒を飲んでいるときはつまみはいらない
“食べたら飲めなくなる”と、ひたすら酒を飲み、つまみはお通しくらい……。酒飲みによくあるパターンだが、ヤバい!
「肝臓がアルコールを分解するには良質なタンパク質が不可欠ですが、それがないため肝臓への負担が大きくなります。飲酒はただでさえ肝臓病のリスクを上げますが、それが一層高くなります」

●飲んだ後に何か食べたくなる
 たいていの場合、酒だけ、とはいかないのも、酒飲みの習性だ。そして、サラリーマンにとても多いのが“飲んだ後のラーメン”である。
「つまみをいろいろ食べながら飲むよりも肥満のリスクが高く、体内にコレステロールが蓄積されやすくなる。糖尿病、高脂血症にもなりやすくなります」
 飲みながら食べられないなら、飲む前に食べる。特に豆腐や枝豆、白身魚、脂身のない肉など、高タンパクの食品を。

●食べないと飲めない
「延々と食べながら飲む人は実に多いが、当然、カロリー過多で肥満の原因になります。とくに問題なのは、脂っこいものをたくさん食べて飲む人です。すい臓への負担が大きく、すい炎のリスクを高めます」
 Yさんはビールや焼酎が好きで、つまみはそれらに合う焼き肉や焼き鳥、揚げ物、ギョーザなどをガッツリ食べていた。その日も同様に飲んでいたが、翌日激しい腹痛に襲われた。急性すい炎だった。
 食べてしまうようなら、野菜や海藻、キノコ類など低カロリーのものを。

●飲み始めると酔っぱらうまで止まらない
 量の問題ではない。量自体は大したことがなくても、“酔っぱらうまで”酒をやめられない場合は、やがてはアルコール依存症になってしまう可能性大だ。
「記憶を失う、人にからむ、翌日仕事があるのに飲み過ぎ寝坊してしまう、といった域までいっていれば、すでにアルコール依存症の前段階ということも考えられます」
 まさか自分が……と思うようなら、「1カ月断酒」に挑戦を。成功したら、“アル依”の可能性は、とりあえず今のところない。

●痛風を恐れてビールはやめている
 間違いだ!
「ビールをやめても、焼酎や日本酒、ワインなど、ほかのお酒をガバガバ飲んでいたら、痛風を発症しやすくなる。アルコールそのものが尿酸値を上げるからです」
 当たり前だが、酒そのものを控えめに。

●度数の強い酒が好き 
「度数が高いほどカロリーが高い。肥満になりやすくなる。焼酎を飲むならロックの方が水割りよりカロリーが高く、ついつい飲み過ぎてしまう。水割りにして、そして、全体量を減らすべきです


「ゲンダイネット」 2007年11月27日より 掲載