ドイツ人家族を新居へ招待したときのこと。
日本に滞在した経験のある彼らは、日本人のように、時には日本人以上に
とても細やかな気遣いをしてくれる。
招待するたびに、いつもなにかと手みやげを色々持参してくれるのだが、
今回は引っ越し祝いということで、特別な品を用意してくれていた。
それは、なんとびっくり、塩とパンだったのである。
ライプチヒ歳時記-パンと塩

この贈り物はドイツ人の伝統らしく、その意味は「富と繁栄」だそう。
これらはお守りとして大切にしておくようで、日本とはこれまた全然ちがう習慣に
驚かされた出来事だった。

それから別の日に、今度は韓国人親子が遊びにきた。
窓から眺めていると、えっちらおっちら、なにやら大きいものを抱えてやってきた様子。
(注;我が家はアパートの二階)
到着して驚いた。
転居祝いに持ってきてくれたものは、、な、なんと、トイレットペーパーと洗濯石けん
だったのだっ!!
$ライプチヒ歳時記-洗濯石けん

もう面白いやら嬉しいやらで、いったいどんな意味があるの?と聞いてみれば
日本語が堪能な彼女がいうには
「ウンもついて、運気が上がる!」なーんて駄洒落を飛ばしてくれた。
笑いながらよくよく聞くと、「火消し」の意味があるらしい。
これも、韓国の昔からの伝統だそうである。

引っ越し祝いでこれだけ楽しめるとは知らなかった。
面白いから、色んな国の友達をこれから呼ぶことにしよう。
いったいどんな贈り物をしてくれることか、今から興味津々である。




新しいアパートの地下室にある倉庫。ドイツではココに普段使わないモノをしまっておく。
でもむき出しのコンクリートの冷たさに、昔はここが牢屋だったんでは??なんて憶測してしまう
ほど、なんだかオソロシイ場所なのである。
ライプチヒ歳時記-地下室