ココ最近、急に宿題の量が増えてきたサトシ君。
ESLの課題で、彼が来週月曜日までに提出をしなければいけないモノがある。
それは「SINTOISM(神道)」と「BUDDHISM(仏教)」。
これを簡単に解説するためにパワーポイントを作成して、クラス全員の前で発表する、
という宿題だ。

しかし、当の本人は悲しいかな、日本語版で読ませても、なにがなんだかさっぱり
ワケわかんねー、とサバが腐ったような目つきをしている。
サトシに出されたはずの宿題なのに、これはまさしく親への宿題だ。
毎日毎日英語漬け。
そして日ごとに日本語を忘れていく。
あれソレ、どれこれ。
こそあど言葉のオンパレードで日常会話が成り立っているウチの家族である。
ああ、痴呆はすぐソコに、、、。

さて、私たちはもちろん日本人である。
なのに、それなのに、神道とは、、、なんて、しっかり理解していなかったことが
この英文を読んでバレバレになってしまったのだった。

お正月には毎年神社でお参りしていたはず。
しかし、最初にお賽銭箱に小銭を入れた後、鐘を鳴らして神を呼び出し、
神を歓迎するために二度お辞儀をして二度柏手を打ち、さらにまたお辞儀をする、
なんて細かい作法はこれまで全然、これっぽちも知らなかったことである。
なんてこった。
外国に来て、生まれて初めて神社でのマナーを知るなんて!!

他にも、鳥居とはなんぞや、天照大神とは、、、などなど、
へええー、ほおお~、、へいへいほー、なんていいながら、サトシと一緒に
ひととおり読み終えた。

あとはパワーポイントを彼が必死で作るだけである。

そういえば、ドイツへ来るときになぜだか数珠玉を持ってきたのを思い出した。
ドイツで数珠玉、、なかなか面白い取り合わせである。
でもここには教会はあっても、恋いこがれる日本のお寺へはどうやっても行くことができない。

そしてふと、法隆寺の百済観音に会いたくなった。




授業の始まる30分前、小テストがあったらしい。
-0点??日本人ならギョッとするが、これは100点の意味。
ホッとうれしい、満点の笑顔の彼だった。
$ライプチヒ歳時記-算数