先週末、自転車から転落して左肩の骨にヒビが入った。
レントゲンでみると、わずか数ミリのヒビだ。
だけど大層痛む。

痛い痛い、とのたうち回れば、家族全員がとても親切にしてくれる。
まるで仏様に囲まれているようだ。
そして、たくさんの空き時間が生まれる。

餅をふいに食べたくなり、ドイツに持ち込んだ電化製品の中で一番役に立っている(と思う)
パン&餅製造機を取り出した。
パンは作らなくても海外では元気に生きていけるが、餅は日本人の故郷。
心のオアシスだ。
外国に住む日本人にとって、モチは無性に食べたくなる絶対的なシロモノなのである。

それから、どこの産地か定かでないアジア食材店で購入したもち米をセットし、
待つこと一時間。
その数時間前には、最後の一袋となった北海道産大納言小豆を炊いた。
これはドイツではとても貴重な一品なのである。

さあ、アツアツ出来立てのおモチを取り出そう。
でももちろん、ヒビの入った肩では餅など丸められるワケがない。
そこで階下に住む日本人一家に応援を頼み、みんな大集合してワイワイと
アンコ餅を作ってもらった。
即席、日本のミニお祭りという感じである。

そして、作りたてのアンコ餅をみんなでニコニコほおばりながら、
たまには病気になるのもいいもんだ、、なんて思ったりした。