一週間続く展覧会の帰り道は、きまっていつも街中だ。
金曜日、毎年恒例の夏祭り無料コンサートがマルクト広場で開かれていて
出店からの香ばしい匂いについつい引き寄せられてしまった。

ライプチヒ歳時記-出店
広場の出店。大勢の客からの注文に、店員はもうてんてこ舞いだ。



ドイツ人は、基本的におカネのかからない無料コンサートが大好きである。
そして客席は見渡す限り、一面にジーサンバーサンだ。
ここは老人ホーム?と一瞬疑うほどだったが、みんなニコニコと楽しそうに
ジョッキやワイングラスを傾けている。
それは、まあいい。
この方達はとにかく無料と聞けば、どんなジャンルでも楽しめるらしい。

「イエーーーーーイ!みんな、ノッてるかい?」
ノリノリのミュージシャンが叫んでいる。
でも、観客は足腰の弱ったようなお年寄りばかり。
車椅子の老人もけっこういたりする。
ノッてるかい、なんて言われても、皆、みじろぎもせず押し黙ったままだ。

日は暮れかかってきた。
だけど、誰一人として、席を立つものはいない。
ここは老人慰問コンサート会場、、。ああ。




夜8時頃のレストランのテラス。マルクト広場の裏手で撮影。
ライプチヒ歳時記-旧市庁舎裏