"snack in a shoe-box"

もちろん、こんな意味不明な言葉を聞いたことはかつて一度も、無い。
日本語にそのまま訳せば「靴箱の中におやつ」。
純粋な日本人の私にはまったくワケが分からない。
なぜ、どうして、クサい靴箱におやつを入れなきゃいけないのだろーか?!
そして、先生にその意味を聞こうともしないまま、ソレを持っていく日がやってきた。

前日、サトシは一枚の紙切れをヒラヒラさせながら持ち帰ってきた。
「あ、これなあ、明日エミリーちゃんに持っていかなあかんねん。」
へえ、、、そう。
どれどれ、と広げて見てみればそれはおやつの注文書だった。
クロワッサンにジャムを付けろ、、、なんと指示の細かいこと。
他には水のペットボトル、それにゆで卵が彼女の為に用意しなきゃいけないおやつだった。
リカはフェルディ君へ、これまた似たようなモノを用意するようになっている。

niceな飾り付けをして持ってきて、とクラス便りには書いてあったので
きれいな袋におやつを入れて子供たちに持たせた。
そのときには、靴箱のことなんか綺麗さっぱり忘れていたのだ。



この日は体育館でゲーム大会だった。
ライプチヒ歳時記-体育館で


放課後。
学校へ迎えにいくと、リカが変なモノを持っている。
それナニ?
いや、、、まさか。
彼女が嬉しそうにソレを空けた瞬間、なにやらモワ~ッと匂いがしたようなしないような、、、、

そう、その靴箱の中にはリカが注文したバナナにサンドイッチ、それに誰かからもらった
お菓子袋が散乱していたのであった、、、。

さすがだ、ドイツ。
靴箱に食べ物とは、日本人にはとうてい思いもつかない。
そして、こうやって日本魂が消えていく子供たちが育っていくのである。
なんともはや。




只今、グレード4では最後の作品になる記念のクッションを製作中だ。
左から(インド出身)シャランヤちゃん、(ドイツ出身)エマちゃん。
ライプチヒ歳時記-刺繍