火曜日の朝、グレード4の生徒は今か今かとバイクトリップへ出発するのを待っていた。
だけどロシア生まれのイケメン、ブラジミール君(再度、登場。)一人だけが自転車を忘れたので、
お父さんが持ってくるのを今、全員で待っているのだ。
しょっぱなからいきなりのハプニングである。

予定より大幅におくれた30分後、照れながら彼が自転車に乗ってやってくると
コルビン先生(サトシ達の担任)が
「Whoooooo!!! イエーーーーイ!!!」
と拍手しながら雄叫びを上げている。
さすがにオーストラリア出身。日本人には決して真似の出来ない姿である。

さて、この前日に、ノアちゃんの母(イスラエル出身)から、彼女が交通ルールを
まるっきり知らないから様子を見てもらえれば助かるわア~、と頼まれていた。
そこで彼女の後ろを付いていこうと思いきや、もうすでに先頭軍団の中に埋もれていて
彼女の姿がまるっきり見えない。
おまけに、
「一緒に行こうぜ!」
と固い約束を交わしたはずの我が家のサトシ少年までが
ドロンと姿を消しているではないか。
こうして、近くにいる子供たちへ、右側に一列に並ぶんやでッ!と叫び声を上げながら
片道7キロの道のりを必死で飛ばしていくことになった。
(とはいっても、彼らはまったく言うことを聞きやしないのである。)

ライプチヒ歳時記-バイク


「はーい、今から大事な説明をするから、みんな静かにしてね!」
コルビンクラスの隣の先生、ミス・ガリガンが大声を張り上げた。
小柄な先生なのに、拡声器を使っているようなデカイ声を出すので、皆シーンと聴いている。
聴くうちに彼女はまたテキトーなことを話していたので、思わず吹き出しそうになった。

「・・・・・あー、それから、トイレね。
ここはそんな設備ないから、そうねえ~、ここら辺の茂みでみんな勝手に
用を足してちょーだい。」
いや、ちょっと待て、私たち大人はどーなる?!

二時間後、どうしてもトイレへいきたくなった私は、自転車でものすごい距離のところにある
茶店を探し当て、そこにトイレが付いていることに本気で安堵したものだ。
他の大人たちはといえば、、、3時に学校へ帰るまで、誰一人としてトイレへ行った者は
いなかったのだった、、、、、。

何かで読んだが、ガイジンはトイレの間隔がとてつもなく長いそうな。

つづく。




駐輪場で待っている間に知り合いの子供をパチリ。こんな格好をした園児達を年中、校内で
よく見かける。
ライプチヒ歳時記-お姫さま