ドイツでは今、ポプリの花粉がフワフワと舞う季節である。
日本にいたころはスギの花粉症で大変だったが、ココではもっぱらポプリで
もう顔はぐちゃぐちゃ。
おまけに先週から大量の綿みたいなものが空中をたくさん漂っているので、あちらこちらで
「はっくしゅん!」「チーン!」
とくしゃみや鼻をかむ音がする。
余談だが、ドイツ人は鼻をかんだちり紙をキレイに折り畳んでポケットにしまい、
また取り出しては同じのを使っている。
日本人から見ると、「げっ!!汚いなあ~」なんて思ってしまうが
こちらのちり紙はとても丈夫でしっかりしているので、何度でも使うことは可能なんだろう。
でも、私には決して真似が出来ないことの一つである。

そんな訳で、学校近くにある英語が唯一通じる医者の元へと行くことにした。
しかし受付係は英語がほとんど話せない。
英語を話せるか、と聞いても、大方のドイツ人はエラそうな態度で
「話されへんわっ!!」というような感じでたいそう威張っている。
こんな時はかえってこちらが悪いことを言ったようで、まあタチが悪いのである。
最初の内こそそんな応対が辛かったものだが、一年も経つとそれが全然気にならない。
ホント、慣れとはオソロシイものである。

そんなこんなで時間になり、いつもとは違う先生が呼びにきてくれてガシッと固い握手を交わした。
ドイツ語は分からない、、と言うと
「大丈夫、ボクは英語が上手だよ。」
なんていうので安心していたら、彼は「アー、アー。」というばかりで
いっこうに言葉が出てこない。
くしゃみが出るので薬をくれ、と5回も言ってやっと通じる有り様である。

ドイツ人が、オレ、英語は上手いでエ~!と言う人に限って、かなり怪しい英語を話す、、、とは
一年間、ココで暮した実感である。




ライプチヒ近くデッサウにある世界遺産の「ヴェルリッツ庭園」。楽園のようだった。
ライプチヒ歳時記-ヴェルリッツ庭園