ライプチヒ歳時記-三等の賞状

               

この前の日曜日、ようこさんからバーベキューのご招待を受けた。
その数日前に日本からようやく届いた船便の中には、待ちに待ったチャリンコが、、、
朝からダンナと整備して、さあ、出発だ。
ライプチヒに来てから初めて乗る自転車は、清々しい風を切ってとても気持ちが良い。
ウチから彼女宅までは、自転車で40分かかった。
着いた頃には丁度良い按配でバーベキューができ上がっていた。
それから席に座り、皆で口々に「Cheers!」「乾杯!」「カンぺー!」
てんでバラバラだ。しかも誰かが中国語で音頭をとってるし。

さて、宴もたけなわになったころ、彼女の息子がイソイソと何かを持ってきた。
それは、スポーツ大会の陸上で3位になった賞状だった。
彼の学校は公立で「クララ-シューマン小学校」という名前だ。
はて、、それってどこかで聞いたような。
そうか、シューマンの彼女の名前だ、と思い出し、ようこさんに尋ねてみる。
その小学校はやっぱりシューマンの生家跡地で、なんでも遺品が残っているらしい。
そこは”シューマンハウス”として一般人にも公開されているようだった。
なんと、そんな凄い事が!
彼が行ってるのは、天下に名高いシューマンの小学校だったんだ!

話が盛り上がった後、何気に台所へ目を移した。
彼女の旦那様は建築士らしく、台所もすごくシャレているデザインだった。
センスがいいですねえ、と声をかけると、ぶったまげた事を発言した彼。
「あ、これね、IKEAで部品を購入して友人と長い期間かかって作ったんですよ、アハハ~!」
エッ??あのお、食器洗い洗浄機まで付いてるんですけど、、、。

察しの通りこのドイツでは、大抵のアパートに一切合切、家具と言うモノが置いてない。
むき出しの電気配線、水道管、その他もろもろ。
ココに住むには、一般人がプロ並の大工になる必要があるのだった。

ライプチヒへ越してきてから、誰かと会うたびに驚きの連続だ。
もう2ヶ月にもなるのにまだまだ全然日本が抜けない。でも、ずっと変わらずもいいかもなあ。


      ドイツの白ビール。価格は50円~80円くらい。ナイスな味だ。
ライプチヒ歳時記-白ビール