過去の海外遠征記リンク集


出発 27日
久しぶりの海外遠征。対戦相手はキック時代とK-1参戦直後に何回かニアミスのあったパジョンスックだった。
ちなみにオランダでは「J」の文字は発音しないのかPAJONSUKという表記のあるパジョンスックはオランダではパヨンスクという発音をされる。
ちなみにユーリ・メスのつづりはJOERI MESである。


行きの飛行機は結構空席も目立ち三席を占領して優雅なフライトタイムを過ごす。
疲れない態勢を見つけるのに時間がかかった。
12時間ほどのフライトののち、オランダのスキポール空港に到着。
約6年ぶりのスキポール空港は少し変わったような気がした。
6年も来なけりゃ少しは変わっているのは当たり前だが。


そして迎えの人間にホテルまで車で送ってもらった。
ドライバーにある人のことを聞いた。
初めてのオランダ遠征のときにお世話になった、ゼナスポーツのプロモーターのアーウィンさんのことをだ。
これも時間の流れかドライバーはアーウィンさんのことを知らない。
もちろんドライバーは格闘技関係者なのにもかかわらずだ。
アーウィンさんは元気でやっているのだろうか。
オランダのサムライに思いを馳せた。


ほどなくしてホテルに着いた。
オランダ関係者によると
このホテルの周りには見事に何もないらしい。
いつもは時差を治す意味も含めて町をぶらつくのだが、
ぶらつく町もない。
高速道路の真ん中にホテルがぽつんと立っている感じだ。


どちらにせよ体を動かさなくてはならないので、フィットネスルームに。
外は日本よりも寒く、夕方くらいで15、6度だろうか。
外では汗も出そうにないので、室内で動くことにした。
しかしフィットネスルームも足をぶん回して動くスペースがなかったので、
迷惑だがエレベーターホールの広間で動かせてもらった。
そんなに人も多くないホテルなので、別にいいだろう。


困ったことにフィットネスルームには体重計が無く、
現在の体重がわからない。
困った様子でロビーに降りてみるとキシェンコが。
キシェンコも体重が計れなくて困っている様子で、
キシェンコがついて来てくれと言うのでついていくと厨房の前まで来た。
そこでキシェンコが店員に対し、


『肉を計る計量器があるだろう。それに人間は乗れるか?』


などと無茶なことを言っている。
それはさすがに無理だろうと私は苦笑した。
しかし体重が計れないとなると私も大変困る。
明らかにオーバーしているのは間違いない。
だが、どれくらいオーバーしているのかを知りたい。
そこで二人して困っていると運の良いことに明日使う体重計を関係者が持って来てくれた。
しかし明日使う体重計はヘルスメーターだった。
まあ、海外なんてそんなものだ。
そして計らせてもらった結果、ちょっとあり得ない数値の体重が。
さすがにちょっと焦った体重が出た。


久しぶりの水抜き。
部屋に戻り、読書をしながら汗だくの半身浴、サウナ、ガムを噛んで唾を吐き続けるという三種の神器で時間を過ごす。
一日水を抜くだけでもこんなにも水分が恋しくなる。
ああ、人間の体ってやっぱり水分でできているのね、と再認識したオランダ到着初日であった。


明るく生こまい
yoshi-HERO