術前補助化学療法 | Sasuke の食道癌 闘病の記録

Sasuke の食道癌 闘病の記録

東京都新宿区在住の 51歳 会社員。内視鏡検査で突然 「食道癌」 の診断を受ける。

術前補助化学療法


化学療法(抗がん剤)と手術を組み合わせ、より予後を改善するために行う

化学療法を 「補助化学療法」 という。

手術前に抗がん剤を行う方が効果的である というのがトレンドである。


入院期間:

第1 クール : 2014 年 10/7 (火) - 16(木)

第2 クール : 10/29(水) - 11/7(金)


生まれて初めての入院 @大病院 。

結構広い個室。

建物も新しく、清潔でとても快適である。

個室ゆえ消灯時間もなく、テレビ、Net は自由に使用できる。

看護婦さん、みんなカワいくて、とっても優しい。


「術前補助化学療法」 FP800 なるプログラム。

シスプラチン、5FU という抗癌剤が用いられる。


まずは腕から末梢静脈留置カテーテル(点滴針)を挿入。


抗癌剤は皮膚、粘膜に触れると、また血管外への漏洩があると

火傷のような悪影響が生じることから、

看護士ではなく、医師の手により挿入が行われる。


まずは warming up として生理食塩水の投与開始。


私は定期健診の採血の際にも顔をしかめるような注射嫌い。

まして初めての点滴である。

24 時間、身体にパイプが繋がるストレス、違和感との闘いがすべての始まりであった。


翌日から 5日間、抗癌剤投与が開始される。


看護婦さんは抗癌剤の点滴バッグ交換の際は防護服、ゴーグルで完全武装する。

ちょっとコワい。


シスプラチン、5FU の副作用 

(抗癌剤の中では副作用が弱いとされている。)

A. 治療開始 2-3 週後あたりから頭髪が抜け始める。
  脱毛は一時的なもので、治療が終了して 6-8 週後には毛がはえ始め、
  約半年でほぼ回復。

B. 血管炎。同一のカテーテルは 3-4 日しか使用できず、

  その後は別の静脈に移す必要がある。

C. しゃっくり

D. 骨髄抑制(貧血、白血球減少、血小板減少)や吐き気、下痢、便秘、倦怠感

E. 腎機能の低下


私の場合は D, E はほとんど該当しなかった。

C, については若干。


A については、治療開始 3週間調度で脱毛が始まり、

洗髪後、排水溝の net に残る頭髪の量に驚くというレベル。


治療終了後、現在約2ヶ月が経過したが、

脱毛の量が減ってきたという程度。 全体の頭髪量は 2-3 割減少したかんじ。

もともと年齢比、頭髪量は極めて多いほうであったのでダメージは少ないが、

非常に気になる副作用である。


B については、腕の血管が青黒く晴れ上がり、ヒリヒリの痛みが激しい。

ステロイド系の軟膏、「リンデロン」 を使用。

一時的に腕の痛みで肘をまっすぐに伸ばせない状態となり、

心配していたが、結果として 「痛み」 以上の重篤なレベルには至らず。


点滴中は、カテーテル挿入箇所を常にチェックすることが重要。

痛みがある、むくみ、腫れがある場合はすぐに申告し、

カテーテル位置の移動を検討する。


しかし両腕で末梢静脈留置カテーテルに使用できる箇所は限られているので、

無駄な移動は避けることにも留意する。


それぞれのクールで 5日間ずつの抗癌剤治療。

終了後 2日間、生理食塩水、栄養剤の点滴で体内洗浄を行う。