「スチール」 織田みずほ 2008-105 | 流石奇屋~書評の間

「スチール」 織田みずほ 2008-105

織田みずほ氏「スチール」読了しました。

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スチール/織田 みずほ
¥1,365
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出版元
集英社
初版刊行年月
2003/01
著者/編者
織田みずほ
総評
19点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
男性客相手の風俗のバイトをしている十七歳の高校生怜司は、新宿の「二十四時間制ロッカールーム」のひとつを契約し、夜のひと時を狭い箱の中で過ごしていた。ある日、そこで床にただ座り続ける中年男を見かけた怜司は、次第に中年男に惹かれていく。そして住所を突きとめ、彼が経営する倉庫でバイトを始めるが、朗らかなパートの中年女性達に囲まれて、少しずつ世の中との関わりを学び、受け入れるようになる。しかし、かつて「客」だった男が国語教師として着任してきて…。第26回すばる文学賞受賞作。<<Amazonより抜粋>>



う~ん、期待が大きすぎました。

なんというか、もう少し展開があるかと思ったのですが、実はそれほどでもありません。

物語はいくつかのエピソードに分かれていて、それなりに繋がりがあり、抑揚ももちろんあって、楽しめるのですが、男性客相手の風俗のバイトをしているという主人公の立ち位置以上のインパクトがありません。

とある少年の成長物語であり、予定調和の枠は超えません。

純文学にしては、奇異を感じ、奇異であるのに純文学という感じです。

エピソードとしては、前半のロッカールームの中で過ごす主人公の描写が興味深かったです。


ただ、単に私にマッチしなかっただけなので、気にしないでください。