368 「エリート・スクワッド」これが、答えだ | ササポンのブログ

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すべての理屈が、へ理屈になる。
暴力と金と快楽の世界なんだから、
暴力と金と快楽で、
対抗するしかなかんべよ

暴力とヤクが日常なら、
それが
正義だ。

そう悟った人間が
1番強い。

正義ではないけど
大体
正義ってなんだよ?

考えていたら
後ろから頭撃たれて
燃やされましたとさ




以前から気になって
DVDに録画はしていたのですが
なかなか見るヒマがなかったこの映画
ska-n-tasticさんのブログで
取り上げられて
「ロボコップ」のリメイクの監督と聞いて
見てみました


きわめて
乱雑に
乱暴に、
並べているように思える過激な映像の羅列

しかし、
実のところ、監督はかなりしたたかに
娯楽の基本を押さえている

リアルのために
乱暴を装っているが
枠組みは完全に警察ドラマの基本だ

まず
現状にげんなりするベテラン警官
これは「セブン」や「ダーティハリー」

そこにド新人が入ってきて
そのげんなりする現実を知る
「トレーニングデー」や「カラーズ」だ

観客は、
登場人物になかで、
一番、知的で常識があり
わかりやすい正義の持ち主の
マチアスの視点でこの映画に入る。
このマチアスは、
大学で社会学を専攻していて、
白人の恋人までいる。
実際、くそみたいな登場人物ばっかりなので、
観客は、
彼に救いを求める

しかし
そうなったらもう、監督の狙い道理
監督、高笑い。

このマチアスくんを
クソ暴力野郎にすればいい。
映画は、
良識と理性と、
知性の男を、
けだものに変えたところで
終わる。




しかし
この監督のえげつないほどの娯楽精神には
まいる。
人間を、
殺人兵器に作り替えるのに
「フルメタル・ジャケット」を取り入れる。
さらには
昨今、はやりの、ドキュメント風グラグラカメラも取りいれる。

ほんとに
器用な監督だ

そうしながらも、
音楽的センスもある。
クラブにシーンも
ダンスパーティにシーンも
へたくそなPV風なアメリカ映画よりも
よっぽどうまい

とにかく
この監督、油断ならない

できれば
「ロボコップ」
好きに作らせてやりたい
もしかしたら
1のポールさんよりも
すごいのを作るかもしれない

ただ予告を見ていると
なんか
きれいにまとまってる感じがするが

さらに
ska-n-tasticさんの「ロボコップ」のサントラ評を読んでいると
なんか
「ネバーエンディングストーリー」のジョルジュ・モローダねじ込み事件を思い出して
いやな予感がする



とにかく
この映画、本編に話を戻すと
出てくるやつが、
みんなクソ野郎で
そうじゃない人間に
そのクソ野郎どもが言います
「ここはクソの国だぜ。
なんでクソになんねのさ」
法律を学ぶクソ大学生も
マリファナを進めながらそう言っているようでした

ラスト近く
キャンパスで、
ヤクの密売をしていた大学生が
焼き殺された後
葬儀の場に
警官のマチアスがやってきて
大学生をボコスコに殴って詰問するシーン

見ている観客は
なぜか
すっきりする

警官が大学生を
ぼこぼくにしているのに

僕もいい気持だった

監督は娯楽を作りたかったのだ

つまり
観客をすっきりさせたかった
実際に大ヒットしたのだから
すっきりしたのだろう

そして
この映画ですっきりするのがいまの
ブラジルなのだ

地獄だとは思わないか。
ま、ひゃくたの小説が売れる日本も大差ないか・・