207 「スタンド・バイ・ミー」  愛すこともできない癖に、なぜ僕を生んだ!! | ササポンのブログ

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悲しい映画・・なんだ、これは。

もうリバーフェニックスはいない。薬物であっけなく死んだ。
映画とは全然、関係ないことかもしれないけど、
そんなアメリカの悲しい現実が、
この映画を作った原動力でもある。

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この映画を観たキングは
号泣して
しばらく
席を立てなかったらしい。


この映画をキングらしくないといったひとがいたが、
とんでもない話だ。

これこそが、キングである。


この映画に流れる少年たちの悲しみこそが、キングである。

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親に愛されないこと子供は、一体、どうすればいいんだ?
大好きな兄さんが死んだのは自分のせいだと思っている少年は、
どこに心を寄せればいいんだ。

12歳の主人公、ゴーディ。
自分のことをわかってくれている唯一の優しい兄さん。

その兄さんが死んだ悲しみを
救ってあげられるのは
両親だけなのに・・。
その両親が
兄の喪失を悲しむがあまりゴーディの存在を
透明人間のように見る。

「お前なんか生まれてこなきゃ、よかったんだ」

ゴーディの夢の中で
父親が囁く。




アル中の父と
どうしょうもない兄貴。
どう頑張ったって自分も
ロクな人間なんかにならないとおもっているクリス。




暴力的な親を、それでもたまらなく愛してる・・・
父親の悪口を言われて、
怒り泣き叫ぶ・・・


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彼らが、探すのは、死体。
冒険の末には、無残な死体。


自分たちもいずれは、こうなるのだ。

普通の映画なら、
少年が大人になるのは、女性とのセックス。

しかしこの映画は、
死体を見ることで、大人になる。

人間は、弱い。少年は、とくに弱い。

動かない死体。

まるでそれは少年の心。
どうして大人の男は忘れてしまったのだろうか?
いや
忘れたてのか・・。

あの死体のように無抵抗でか弱い、あの頃の心。


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ライクーダーの歌に、こんな歌詞がある。


まだ子猫だったころ、
おやじからいわれた。
息子よ、
これだけは覚えておけ。
この世界を旅するときは、
小さいスーツケースだけは、もっていけ。

歩き回り疲れたら、
スーツケースを地面に置き、
そのなかに入ればいい
そうすれば、寒い夜風も心配いらない。

小さいスーツケースがあればいい。

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親に愛されたという記憶だけでいいんだよ、
それだけで。
それだけが小さなスーツケースになって、
少年は、雨風を耐えることができるのに。
なのに、なぜ出来ないんだ・・なんで・・

相変わらず親は、子を虐待する。
そういうニュースを見ると、
怒りが抑えられない。

こんな夜も
親に愛されずに死体の心を抱えた子供がいる。

どうして・・どうして、愛してもいないのに僕を生んだ・・。
愛することもできないくせに、
なんでわたしを生んだの。

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リチャードドレーファス演じる作家、成長したコーディの存在が、
この映画の救いだ。
きっと彼は、
兄弟を差別しないし、
虐待もしないだろう。

そう思わせるだけでも安らぎになる。

あまり夏らしくなかった、この夏、
ひとりでも、
多くの少年が、
素敵な思い出を作れたことを願う。


本気で願う。

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久々に
おまけです。

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愛すべきでぶちん、バーンを演じたジェリー・オコネル。
現在の姿です。

凄い好青年風です。

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