200 「風の谷のナウシカ」  Ⅲ  腹に一物な存在、クシャナとクロトワ | ササポンのブログ

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このアニメは
魅力的なキャラがたくさん出てくるが
その中で
超人的な活躍で物語を引っ張っていくナウシカの代わりに
欲望と野望で人間くさく
動いているのが
クシャナとクロトワだ。
原作においては
このふたりが、
前半から中盤にかけての物語の中心となっている。


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クシャナ

トルメキアの第4皇女。
25歳。
容姿端麗かつ優れた軍人であり、
第3軍(ヴ王親衛隊)の最高指揮官として、
兵から絶大な信頼と忠誠を得ている。

その卓越した戦術的能力と
部隊全体を鼓舞するカリスマ性から、
敵軍勢からは「トルメキアの白い魔女」と呼ばれ恐れられている。

非常に思慮深く聡明な女性だが、
王家の人間としての帝王学からか冷徹な態度を貫き、
喜怒哀楽など個人的な感情を表に出す事は少ない。
しかし母親への侮辱だけは許さず、
逆上し怒りをあらわにする事がある。

戦乱の中、ナウシカやユパとの出会いを経て真の王道に目覚めていく。

gooさんより


原作では、クシャナの皇女としての過去や
戦闘隊長として、指揮官として
部下を
失っていく悲しみや苦しみが
クローズアップされている。

特に
王族による過酷な王位継承争いのエピソードに
かなりの枚数が割かれている。

その王位継承争いに関連して
クシャナの監視役、
およびいざという時のための
殺し屋として派遣されたのが
クロトワである。

クロトワ
軍参謀。
軍大学院の学生で27歳。
平民出身で家庭は貧しかった為、
心の底に野心を秘めている。
表向きは、辺境作戦終了までクシャナ補佐役としてヴ王により派遣されたことになっているが、
実際はヴ王から、
クシャナが持っていると思われた秘石の入手と
クシャナの監視・抹殺を命じられていた。
艦隊の壊滅後、
しきりに友軍との合流を進めるクロトワの演技に業を煮やしたクシャナから、
企みが露見している事を告げられ、
打つ手が無くなった為、
クシャナの側に着く。

もともとコルベット艦の乗員だったため操船術に長けており、現場叩き上げの上官として兵からの人望も厚い。

gooさんより

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往々にして
壮大な物語の主人公というのは
物語を邪魔しない程度に
普遍性が強い性格設定になってしまう。

その反動か
その手の物語の脇役というのは
思い切り個性的で
おもしろい人物が多い。

「ゴッドファーザー」で
主人公に負けず劣らず
兄弟たちが個性的だったのも
その典型だ。

そういう意味でも、
このアニメにおける
クシャナとクロトワの個性は
ユニークという点において
ナウシカを超えているといってもいい。

特に
平民出身で
心の底に野心を秘めているクロトワは
原作でも映画でも、
大活躍である。


ふたりのおもしろさは
ナウシカと違って
腹に一物を持っているからであろう。

腹に一物(はらにいちもつ) 
心中に蟠(わだかま)りがあること。
心の中に企みごとを持っていること。


特に
クロトワは、
原作では監視・抹殺の役目
そして
アニメでは、
戦場で
下剋上の機会を狙うという
物語において
これ以上ないというほどの
おいしい設定を背負っている。

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さらに
このふたりの声を演じた、

クシャナ・・・榊原良子
クロトワ・・・家弓家正


抜群の演技力も見逃せない。

最近では
めったに俗に言われている声優を
起用しなくなった宮崎駿監督だが
この作品では
一級の声優たちが
見事に並んでいるが
中でも、
このふたりのうまさというか
安定感は抜群である。

家弓家正氏は
「未来少年コナン」のレプカ役でもおなじみ。

榊原良子さんは
もう言わずと知れた
押井守監督作品のミューズ的な存在であり
『機動戦士Ζガンダム』(ハマーン・カーン役)、
『機動警察パトレイバー』(南雲しのぶ役)、『ER緊急救命室』(エリザベス・コーディ役)、
『ニュースステーション』(ナレーション)などでも有名。

ちなみに
英語版では
クシャナの声は、ユマ・サーマン
クロトワは、クリス・サランドン



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