40 「カンフー・カルト・マスター 魔教教主」 とんでもない、なんでもありの、めちゃくちゃ映画 | ササポンのブログ

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まずこの映画のなにがとんでもないかといえば・・・、とりあえず、ストーリーを書きます。
もちろんコピペです。読まなくてもいいです。


元代。モンゴル民族が中国全土はじめアジア全域を支配したこの時代、最強の魔力を秘めた伝説の宝刀、倚天刀と屠龍刀をめぐり、全中国の武道家たちは争いを続けていた。すなわち、少林寺・武当・華山・峨眉・昆侖・空同の六大派、ペルシャを拠点に領土奪還を図る明教であった。その中で、金獅毛王ツェ・シュンは武当の一門のチェン・ツイサンと義兄弟の契りを交わす。ところがツェは配下のシン・コンに裏切られ妻子を殺されたのに逆上、六大派から屠龍刀を奪い、復讐を遂げた後、身を隠した。このためチェンは妻で白眉魔王の娘ヤン・ソウソウ(チョン・マン)と幼い息子を連れ逃亡の身に。師匠で武当の老師チャン・サンフン(サモ・ハン・キンポー)のもとへ100歳の生誕祝いに訪れたが、そこでツェを敵と狙う六大派の手先の者に息子を奪われる。彼らは秘拳“玄暝神掌"をモウケイに食らわせて逃げた。老師のもとへ身を寄せた親子に、六大派が大挙して押しかけ、ついに父は義理のために自害、母はモウケイにその場にいた5人の顔をおぼえさせ、復讐を誓わせてから夫の後を追った。-それから8年後。命は助かったが、呪いのため武術は使えない体のまま、件の子モウケイ(リー・リンチェイ)は成長し、青年となった。親代わりの老師は彼に、かつて彼に挑んで来た少林寺の秘法“九陽神功"を習得した男だけがモウケイの体を救えると教える。その矢先、モウケイは武当の跡継ぎで彼とは幼なじみのいとこ、スン・チンス(イー・シン)の挑発に乗って争い殺されかける。そこへ明教の魔王の下女を名乗る謎の娘シアチウ(チンミー・ヤウ)が現れ、窮地を救うが、スーは2人を谷底に追い落とす。ところが、その谷底にいたのが、“九陽神功"を習得した男だった。男は老師を倒すため、モウケイに“九陽神功"を注入、彼を従わせようとするが、今やモウケイも彼と互角の力を持つ超人に変貌していた。シアチウを連れ、モウケイは祖父白髪魔王のいる明教のもとへ赴く。折しも、六大派と明教は大激戦の最中。乱軍の中をくぐりぬけ、地下宮殿に入った2人はそこで争いの原因を引き起こしたシン・コンに会う。実は彼こそ元朝と結んで暗躍するすべての悪事の元凶と知った怒りのモウケイの一撃を食らいシン・コンは逃れ去る。さて白髪魔王とその盟友青蝙魔王ワイ(リチャード・ウン)は追い詰められていたが、駆けつけたモウケイは絶対的な力で双方を圧倒、真実の敵はシン・コンと教え、調停する。

これでも、まだ途中です。
もちろんこの映画は、5時間の大河映画ではありません。
1時間45分の普通の映画です。
御存じの方も多いと思いますが、この映画の原作者の金庸は、中華世界で最も人気がある、日本でいえば司馬遼太郎のような存在。
とにかく長い、出ている翻訳本もほとんどが5、6冊。
この映画の原作の『倚天屠龍記』も、ハードカバーで、5冊。
とにかく長い。
それを1時間45分でやろうというのが、まずむちゃである。
もちろん、これを最初から一本でやろうとしたのではない。
本当は、同じ原作者で大ヒットした「スウォーズマン」のように三部作で作るはずだった作品なのだ。
でも、この作品が、あまりヒットしなかったので、1本でやめてしまったのだ。
これもめちゃな話。ゆえに、この映画は、最初はイラストとナレーションで思い切り説明して、
ラストは、唐突に終わってしまうのだ。
こんなめちゃくちゃをやったのは、誰だ!!



このひとです。
中華映画界最大のとんでも野郎、王晶(バリーウォン)だ。
この男、ヒットしなきゃ映画じゃない。
ヒットすれば、どんなんでも映画だ!!
と、言う哲学の元に、
傑作、名作、珍作、駄作、エロバカ映画を量産し続ける、
現代のロジャー・コーマンともいえる男。
この男が、監督した、この映画、とにかくなんでもある。
すべてある。
そして
なにもない!!




すっかり忘れていました。
この映画の主演は、リーリンチェイです。
バリーウォンと彼は、一緒に4本も映画を撮っている。
僕は、
リーリンチェイのカンフーを最もうまく撮れる監督は、
バリーウォンだと思っている。
とにかく、リーリンチェイのカンフーの撮り方が、
死ぬほどうまいのだ。
彼が撮った「新少林寺伝説」は
リーリンチェイの最高傑作だと信じて疑わない僕だが、
この映画も、それに首差ぐらい迫る傑作である。


おめえよお、内容について全然、触れてねえじゃないか・・
そうでした、そうでした。
では内容は・・。
まず、ドボボボボとサムハンキンポーが飛んできて
ドがああんと、カメカメ派!!!

リンチェイ、大変な呪縛技をかけられて、甘いお菓子が食べたいよ。
ゴロゴロと転がってきた男に、九陽神功を会得、超人!!
監督の愛人、いや、秘蔵っ子、チンミー・ヤウが出てきて、うっふん。けど、あんまり意味ない役。
再び、サモハン出てきて、カンフーの極意を教えちゃうよ・・

・・という映画です。





いや、ほんと傑作なんよ。
もうめちゃくちゃ映画なんよ。
映画ってこういうもんだよっていう映画なんだよ。
理屈がお好きなら、本を読めばいいんです。
こういうのが映画なんです。
これが香港映画なんです。
どうも最近、暗くて、真面目な、よく練られた脚本の香港映画が多いとお嘆きの方々
これはもう、見事に、本来の香港映画でございます。



最後におまけ画像。
バリーウォン映画らしく、
チンミー・ヤウのお色気でサービスだ。